レポートから学ぶこと

今日は、1年 生命バイオ分析学科の基礎化学実験の「レポート日」でした。

1つの実験が終われば、必ずその報告のためレポートを作成します。
そして、提出されたレポートを、教員は一人一人チェックし、
修正指導等を赤入れしていきます。

では、なぜレポートが必要なのでしょうか?
「分析化学」の仕事は、様々な物質の中に「どこに、何が、どれだけ、
どのように、あるのか」を明らかにしていくことです。ということは、
明らかにできたのであれば、口頭では無く、文書として明らかにした内容を、
将来は社内の上司・同僚やお客様に報告する必要が生じます。
ですから、実験をした後にレポートを書くことは、
プロとしては不可欠な能力で、私たち教員も重要視しています。

今日の「レポート日」とは、教員から返却されたチェック済みのレポートを、
学生自らが教員の指導に基づき、修正する1日のことです。
担当のぽてと先生、マカロン先生の評価によると、入学当初に比べ、
作成方法を理解しその能力は期待するレベルまで向上していたとのことでした。

さて、そのレポート作成に隠されたシステムを少し紹介させていただきます。
本校では、レポート作成能力向上のため、eラーニングのシステムを導入しています。
このシステムは、普段の授業とは別に、自分の空いている時間に携帯電話や
パソコンを利用して学習するシステムです。
こう書くと、授業以外にも「そんなに勉強するの?」と思われそうですが、
このシステムは、どこかの市販のものを利用しているのではなく、
文部科学省から予算をいただき、約一年本校教員間で熟慮を重ね、
実証実験をし、学生に負担無くできるように自信を持って独自に開発したものです。

学生の作成能力が向上していた陰には、私たち教員の赤ペン力と同時に、
eラーニングの効果も現れているのでしょう!

以下は学生へのインタビューです。
・1年 生命バイオ分析学科のHさん
「eラーニングの良さは反復できることで、繰り返し問題を解くことで、
自然にレポート作成能力が身に付き、ポイントを押さえることができました。」

・1年 生命バイオ分析学科のTさん
「ゲーム感覚でeラーニングに取り組むことができ、
楽しみながらレポートの注意すべき内容が頭に入りました。」

写真は完成間近のレポートを持つ、Tさん(写真左)とHさん(写真右)です。

「自然に?」、「ゲーム感覚?」という言葉が出てきますが、
これ以上は学校機密ですので、ここでは明らかにできません(笑)
詳しくはご来校の際に!

国家資格 団体講習 〜3つの資格〜

毎年、8月末から9月初旬にかけて、3つの国家資格の講習と試験が実施されます。
その国家資格についての説明会が本日行われました。

この講習は、「作業主任者」と言われる立場になるための講習で、
学生本人の希望で受講するかどうかを決めます。
数日間講習を受けた後、筆記と実技試験を受け合格すれば取得できますが、
試験は落とすための試験ではありませんので、
きちんと講習を受講していれば難しいものではありません。
それだけに、一般的(例えば文系で資格を持っていない人たち)
にも人気の高い資格で、時期によっては受講までに数ケ月待ちの時もあります。

もともと本校学生も、一般の希望者と同じく順番を待って受講をしていましたが、
あまりに本校学生の受講希望が多く、しかも受講態度も良かったことから、
講習の主催団体である(公社)大阪労働基準連合会から「特別!」
というお墨付きをいただき、毎年決まった日に「本校学生だけを対象」とした講習会を、
3つの資格ごとに実施していただけることになりました。


実際の試験は9月初旬ですが、今日はその資格の講習・実技試験に向けての
説明会を行いました。

2年 生命バイオ分析学科のNさん(写真右)は、3つすべての講習を受講します。


その目的を聞いたところ、「化学に関係のある資格であり、
努力してきたプロセスを就職活動に活かすためにも
沢山の資格を取得したい。」という思いを持っているとのことでした。
ちなみに、Nさんはこの資格だけでなく、工業英検にもすでに合格しています。

本校学生の卒業時平均資格取得数は5.1個。さらに、卒業時無試験で取得できる
3つの国家資格を加えれば、平均取得数は8.1個に上ります(今年3月卒業生実績)。
これからも、平均以上の資格取得を目指して頑張って欲しいと思います。

by せんぱい