気分は早くも来年の卒業研究:広がる夢、限りなく

先週は、卒業研究発表会の準備でてんやわんやでしたが、春期休暇に入った今週は、一転して学校が静まりかえっています。…と言いたいところですが、就職活動や次年度の卒業研究の準備のために、多くの一年生が自主的に学校に来ています。



右側に座っている生命バイオ分析学科のTさんは、就職のための企業の研究に、早朝から励んでいます。元々理系出身ではないのですが、誰もが認める不断の努力のおかげで、一年間で高いスキルや知識を身につけました。話を聞くと、就職活動も目的意識をしっかり持って進めているのが印象的です。

そうこうしているうちに、いつの間にか話題は卒業研究発表会の感想に移っていました。「発表の内容を必死にメモしようと思ったけれど、話が速くて追いつけませんでした!」と笑顔で語っていました。いやいや、無理もないと思います。今回発表した二年生は誰もが、この一年間で驚くほど成長しましたからね。ただ、一年生にとっては、それぞれの卒業研究の大枠を掴めれば、現状では十分だと思います。

とはいいつつも、印象に残った研究発表というのが、それぞれの一年生にはあるようです。もう少し詳しく聞きたいと思えば、学生はその研究の指導担当の先生を訪ね、話を聞きます(Tさんもその一人のようです)。そんな積極性は、周囲の学生にも間違いなくいい影響を与えるでしょうね。



一方、こちらのグループは「次年度はこんな卒業研究をしたい」と熱く語り合っていました。資源分析化学科の一年生五人ですが、微生物を利用した新しいアイデアが浮かんだようです。話がどんどん広がり「半年の卒業研究じゃそこまでできないなぁ」と何度も笑っていました。私がちょいちょい入れる合いの手に対して、素早く反応が返ってくる様子に、よく勉強しているなぁと私の方が感心してしまいました。

彼らだけではありません。先日も別の一年生が、食品を扱う研究のアイデアを私に披露してくれました。「どの先生がこの分野に一番詳しいですか?」と私に尋ねてきます。そんな学生たちは、改めて「原石」だと感じました。貪欲に学びたい、実験したいという意志が私たち教員にひしひしと伝わってくるのです。最近の若者は目的意識がないなんてよく言いますが、とんでもありません。自分たちの望むことを実現する場が与えられれば、若者たちはこれほど生き生きとするものなのです。



最後に、その原石たちに大人気のクロス先生のスナップ(就職指導の真っ最中)で、今日のブログは締めましょう。


by しめじ