分析化学との出会いと、ここから何かが始まる!?

今日、私アビーは、すくろーす先生とともに、兵庫県西脇工業高校に出張してきました。
目的は何かというと、高校1年生の工業化学科の方を対象とした、出張実験会を開催するためです。
つい先日のブログにも、その準備のもようが紹介されていました。)

この高校での出張実験会は、実は平成20年から今年で4年目!
しかも、毎年2日間にわたって別の生徒さんを対象に実施していますので、述べ8回目ということになります。
毎年ご依頼いただいている高校の先生からは、
「高校1年生の彼らにとって、進路検討はもう少し先の話ですが、その検討すべき日が来た時に、
 やはりこういった実験会を体験したことがあるというのは、仕事のイメージをある程度明確に持った上で考えられるので
 彼らにとってプラスになっているという感触があるんです。
 特に化学者の仕事というのはなかなか若い生徒にはイメージしにくいものですので助かっています。」
と話してくださいました。これまでの実績としてこのようなコメントを頂けるのはとてもうれしいことです。

また、先日のブログでもご報告したように、実際にこの実験会をきっかけに分析化学者という仕事に興味を持ち、本校に進学を決めた生徒もいましたので、こういう実験会での分析化学との出会いは生徒さんにとって人生を左右するかもしれないものであり、その責任を感じながらしっかり楽しんでいただかなければ!と私達2人の教員も自然と力が入ります。

さて、実験会は、まずはすくろーす先生の化学講演からスタート!

分析化学っていったい何?化学者ってどんな仕事をしているの?どのように社会を安全に・豊かにしているの?という内容をご説明しました。生徒さんは皆、次第に真剣な顔に変わっていき、時折頷きながらきいておられました。
この講演を通して仕事をイメージした後は、いよいよ実験!

行った実験は、以下の3つ。
 ・発見!ジュースのDNA
 ・科学捜査体験!血痕の検出
 ・納豆で秘密の手紙を書こう

本格的な実験というよりは、生活の身近なところに化学があることを実感してもらい、
そして化学って面白い!化学ってすごい!という好奇心と興味を持っていただくためのきっかけとするための実験でした。
果たしてその効果は上げられたのか?それは下の写真をご覧いただけばきっと分って頂けると思います。



その後お伺いした感想についても以下に記載します。
  ・最初は難しそうだったけど、やってみたら楽しかったです。
  ・ノーベル賞を受賞できるようなことがやってみたいです。
  ・化学者としていろんな発見がしてみたいです。
  ・種類の違う薬品を混ぜることで、いろんな反応が起こるんだなぁと思いました。
  ・ルミノール反応が青白く光って感動しました!
  ・納豆を使った実験は家でもできるのでまたやってみたいです。
  ・身近にあるものは昔科学で解明されているものがたくさんあるという話が印象に残りました。
  ・新しい医薬品を作ってみたいと思いました。

今回の参加者は高校1年生ということもあり、進路決定はまだまだ先。
しかし、今後高校でも学んでいく化学がどのようない仕事につながっているのか、
またその仕事につくという選択肢が自分の中にもあるのだと気づいていただけたようです。

化学者になる、という選択は未来に向かってたくさん伸びる道の中のたった一つの選択肢でしかありません。
その道を選ぶかどうかはまだ決まっていませんが、その多くの可能性をじっくり考え、
ぴったりの道を選んでいただけたらと思いますし、今日の出会いがそのための一助になれたのであれば幸いです。

来週はまた別の生徒さん対象にこの高校で実験会を行う予定です。
その様子はまた来週!


byアビー