もみ殻を有効利用? 水質などの環境浄化剤に!?

化学分析コースでは、平日の学科・コースよりも一足早く、先週から卒業研究がスタートしています。

今日は、私 あずみが指導担当となっているグループの様子を紹介します。
このグループの研究テーマは、もみ殻の有効利用です。
もみ殻は種々の用途に活用されていますが、
廃棄される割合も高く、再生資源としての利用が期待されています。
このグループは、もみ殻から環境浄化などに利用される「ゼオライト」という物質を合成して、
水中の重金属や有機物の除去などに利用できる環境浄化剤の作成を研究目的としています。

といっても、まだ予備試験段階で、ゼオライト作成の原料となる
ガラスの主成分(二酸化ケイ素)をもみ殻から得ようという段階です。
写真は、もみ殻を炭化(最終的には灰に)している様子ですが、
これには相当の時間を必要とします。
Mさんは、もみ殻を灰にするのはそれほど難しいことではないと考えていたようで、
『もみ殻の灰化がこれほど、くせ者だとは思ってみなかった』と話しています。

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これを原料として、ゼオライトを合成する条件も実験計画法(統計学)を用いて
最適条件を見出していく予定ですが、これは少し先に紹介したいと思います。

今日は、このゼオライトを合成した後で、その環境浄化能力を検証するための
重金属測定(原子吸光光度法)と、色素吸着能試験(吸光光度法)の
条件や手法をしっかりと確認していました。

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T君からは、『重金属の測定が、先週の段階では上手くいかずに測定条件を色々と模索しました。
その手法を試してみたところ、納得のいくデータが出せたので、正直ホッとしています』とのこと。

卒業研究は、まだ始まったばかりですが、2年間の集大成です。
限られた時間を有効に計画的に使い、達成感ある研究になるよう
グループ全員が一致協力して進めて欲しいと思います。
来週も、頑張りましょう!

by あずみ