初めての定期試験その後に・・・&皆が笑顔になれる実験会情報!

今日は今年度初めての定期試験(前期中間試験)でした。
特に、1年生にとっては、本校入学後、初めての試験ですので、
昨日は「とにかく一日目は、緊張します(汗)。」という声を
よく耳にしましたので、取り敢えず一日目が終わって、
試験終了後はさぞかしリラックスしているのでは?と思いながら、
1年生の教室をちょっと覗きに行ってきました。

しかし、ガラガラと扉を開けると、一番先に目に飛び込んできたのが、この風景。。。

なんと、来週の火曜日に行われる『基礎数学』の試験勉強をしているではありませんか。
聞けば、生命バイオ分析学科1年生のSさん(写真向かって左)が数学が少し苦手…と
いうことで、数学が得意という友達のKさん(写真向かって右)に教えてもらっているということでした。
勉強の邪魔をしては悪いと思い、しばらくその様子を静かに見させてもらいましたが、
数学が得意というだけあって、Kさんのアドバイスは的確で、しばらくすると、
Sさんはスラスラと解けるように。。。
実は本校ではこうした勉強の教え合いをしている風景は珍しくありません。
自然発生的にこのような雰囲気となれるのが本校の良いところの一つかもしれません。

さてさて、そんな二人のことについて、ちょっとご紹介させてください。
(少し長いですが、最後までお付き合い下さい。)

Kさんは高校時代、「特に何がしたいというわけではない。。。」ということで、
自分のやりたいこと、楽しいと思うことを見つけるために、
いろんな学校の資料請求をしたり、オープンキャンパスに参加していました。
そうしたことをしていく中で、食品分析に興味が湧いてきたことから、
高校2年生の6月に本校の体験入学に参加し、私もその時に彼女に出会いました。
高校の先生からは、とにかく大学進学を進められていたようですが、

「目的があるならともかく、何の目的もないのに、
 ただ単に機会的に大学に行くのは意味がない」

というお母様のお考えもあり、自分が本当に行きたい学校かどうかを
自分の目で確かめるべく、本校の実験会に何度も参加した上で入学してきてくれたので、
毎日楽しく、充実した学校生活を過ごしている姿を見ると、とっても嬉しく思います。

一方、Sさんは昔から実験が大好きで、化粧品やバイオ関係の分野に興味があり、
本校に入学してきたということでした。
また、Sさんは宮城県の出身ということだったので、大阪の生活や一人暮らしはどう?と
尋ねると、
「何だか毎日観光しているみたいで、とっても楽しいです。」と
ニコニコ顔で答えてくれました。

宮城県と言えば、そう、東日本大震災の被災地。
聞いて良いかどうか戸惑いながらも、気になったので、そのことに触れると、
自分が体験したことや友達やそのご家族が体験されたことをたくさん話してくれました。
彼女は幸いにも山側の住まいだったそうで、津波などの被害もあまり無かったそうですが、
それでも、電気や水道もなく、不便な生活を余儀なくされたとのこと。
しかしそんな中でも、彼女は仮設住宅でボランティア活動をしていたということでした。

ひとしきり話をし終えた後で、彼女はこう言い添えました。
宮城県にいる時は、皆がそれぞれ震災で何らかの大変な思いをしていたので、
 わざわざこうしたことを口にすることはありませんでした。
 でも、大阪に来て出身地を言うと、必ず皆が『大丈夫だった?』って
 心配して聞いてくれるんです。
 遠く離れた自分たちの身に起こったことが、ここ関西で、今もなお進行形で、
 皆が気に掛けてくれているということに、とても驚き、感動しました。
 震災で起きたことは悲しいことだし、そのことについて話をすることも、
 最初は、良いことかどうなのか本当は分からなかったんです。
 でも、こうして心配してくれている人たちに、自分たちが体験したことについて
 話をすることが、震災を忘れないでいてもらうためには、とても大切なこと
 なんじゃないかと思うようになり、積極的に話すようにしているんです。」と。

試験終了後のリラックスした学生に、何気なく少し話を聞くつもりが、
話が終わった後は、彼女の言葉が、とても強く、重く、確実に私の心に刺さりました。
そして、彼女の姿勢に、頭が下がる思いでした。
話をしてくれたSさん、本当にありがとう。


震災が起きた日、平成23年3月11日は、本校第28回目の卒業式でした。
震災後、甚大な被害を目の当たりにし、私たちにも何かできることはないかと思い、
生まれたのが「化学で笑顔プロジェクト」です。
http://www.bunseki.ac.jp/egao-project/

震災後の復興のためには、科学技術の発展という側面で私たちも力になれるはず!
というところから、一人でも多くの方に化学に興味を持っていただき、
将来の日本を支える化学者を育成することが私達の使命と、
震災直後からこのプロジェクトを展開しています。

化学分野の先人による功績を学びながらも、
化学で夢を実現する人を応援しようというこのサイト。
夢を持つ人、夢の実現に一歩近づいた人、夢を応援する人、皆が笑顔です。
皆さんも、是非この機会に、皆の夢を応援してください!

また、応援するだけじゃなくて、自分も笑顔になりたい!という方には、
毎年大人気の本校主催のこちら↓の実験会をご案内します。

例年、早々に定員に達するものもありますので、
お早めの参加お申し込みをオススメします!
(各リンク先の申し込み方法に従って、お申し込みください。)

■夏休み開催

◯高校理科教員対象 
 大阪府教育センター認定 教職員自主研修支援「大学・専修学校等オープン講座」
 『第15回 授業で使える化学実験会』8月7日(木)午前10時〜午後4時30分
 http://www.bunseki.ac.jp/event/14.08.07.html

◯高校生対象 
 平成26年度子ども夢基金独立行政法人国立青少年教育振興機構)助成活動
 後援/(公社)日本化学会 協賛/(公社)化学工学会  
 『すぐできる!なるほど・ザ・化学実験会』8月8日(金)午後1時〜午後5時
 http://www.bunseki.ac.jp/event/14.08.08.html

■土曜日開催

◯高校理科教員・高校生対象
 『土曜化学実験会』
 6月21日(土)、12月20日(土)いずれも午後1時30分〜午後4時
 http://www.bunseki.ac.jp/saturday-labo.html


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