それぞれが目指す未来に向かって

本校には、平日の通学が難しい方を対象とした、土曜日・日曜日開講の
化学分析コース」があります。
週末を活用することで、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者化粧品製造業責任技術者化粧品総括製造販売責任者
国家資格も卒業と同時に全員が取得することができます。

このコースに在学する学生の入学目的は、例えば、技術職への就職や転職、
現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に
必要な国家資格の取得など多彩です。そして、多種多様な目的に対応するため、
1学年あたりの定員を20名として、少数精鋭で開講しています。


化学分析コースの学生は様々な目的を持って入学していますが、資格取得は全員共通の
目的と言えます。
その中でも、化学分析に関する技能を証明する唯一の国家資格である化学分析技能士
資格取得は化学分析コースの大きな目標といえます。

特に、2級を受験する場合、本校は厚生労働大臣の指定を受けているため、本校の
卒業生は2級の受験に必要な実務経験2年が免除されます。
さらに、本校は技能試験の試験会場に指定されているため、慣れ親しんだ実験室で
実技試験を受けることができます。

さて、明日・明後日は本校で、化学分析技能士の3級の試験が行われ、化学分析コースや
平日学科の2年生も受験します。
明日は筆記試験、明後日に実技試験が行われますが、実技試験では、定性分析実験
(金属イオンの持つ化学的性質を利用して、試料溶液中に含まれる金属イオンを検出
する実験)と定量分析実験(滴定という方法で試料溶液中の有機酸や金属イオン等の
濃度を測定する実験)が行われます。
本校では、化学分析コース・平日学科ともに1年生で両方の実験を行っており、
さらに実験中に本番さながらに実技試験も行っているので、2年生は自信を持って
受験することができます。

昼休みに化学分析コース2年生の教室をのぞいてみると、3級を受験するSさんが
実技試験で行われる定性分析実験の手順を復習していました。

声を掛けると、『1年生の実験から半年以上が経つので、復習しています。
実験で教わったことをしっかり思い出して、落ち着いて試験に臨みたいと思います。
そして、是非、資格を取得したいと思います。』と話してくれました。

続いて、化学分析コース1年生の教室ものぞいてみると、こちらではM君が
公害防止管理者の資格試験の勉強をしていました。

公害防止管理者とは、公害防止施設の運転、維持、管理、検査等の役割を担うために
必要な資格です。
M君に、この資格を目指そうと思った理由や試験勉強のモチベーションについて聞くと、
『環境関係の職に就きたいと考えているため、この資格の取得を目指しています。
さらに、授業で学ぶことが試験勉強にもなり、試験勉強をすることで授業の予習や
復習にもなるため、相乗効果的に知識が深められていることが、試験勉強の
モチベーションとなっています。』
と話してくれました。

それぞれの目的に向かって、着実な歩みを続けていきましょう。
そして、目標とする資格が取得できるように祈っています。

by みなと