一年間の成長を実感する『定量分析実験』実技試験!

本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者化粧品製造業責任技術者化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。

1年生は午後から、「定量分析実験」(分析対象成分がどれだけ含まれているのかを調べる
実験)の実技試験にチャレンジしました。個人差はあるものの、入学した頃はほとんどの
学生が器具の取り扱い方も知らなかったとは思えないほどに、テキパキ動いている様子を
見ることができました。毎回の実験で新たに修得する内容は少しずつかも知れませんが、
その積み重ねは本当に大きいものだと実感することができました。そのような中で、制限
時間内に正しい結果を出そうと、分析操作は慎重かつスピーディーに進んでいきました。

その結果は・・・。学生たちの分析値は、正解値に対して100.3%〜100.6%という良好な
結果が得られました。1年次に修得すべきスキルを十分に身に付けられたことが明らかに
なりました。この実技試験は、分析化学に関係した国家資格の中で、唯一実技試験が実施
される「化学分析技能士」の最上級(1級)試験と同じ方法、制限時間で実施しています。
在学中は3級の国家試験を受験することができますが、現時点で受験しても大丈夫!!と
いう印象を受けました。

実技試験後の、S君(上の写真)の感想です。

 『時間制限があるので、加熱の待ち時間をどのように有効利用しようかと
  効率的に進めることを考えながら、取り組むことができたと思います。
  また、正解値に近い値をだすことができ、自信がつきました。次年度は
  化学分析技能士の国家試験にも挑戦しようと思います。』

化学分析コースの学生の多くは、平日働きながら、週末の学びを通して着々と前進しています。
残り1ヶ月で今年度の授業・実験は終了となりますが、まとめの期間をしっかりと締めくくり、
それぞれが入学前に抱いた希望へと、着実に近づいてほしいと思います。

by あずみ