予備試験の真っ最中!化学分析コースの卒業研究

本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者化粧品製造業責任技術者化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。

本校では、講義を中心に理解力を深め、実験で実務に必要な判断力が身に付くように
カリキュラムを編成していますが、それらの成果を実践する場として「卒業研究」を
実施しています。卒業論文の提出卒業研究発表会(リンクは昨年度の様子です)と
いう最終段階までには様々なプロセスがあります。現在、化学分析コースの2年生は
この卒業研究における予備試験の大詰めに入っていますので、その様子を紹介します。

先週のブログで、みなと先生が指導を担当するグループの研究内容を紹介しましたが、
今日はもう一つのグループの研究内容を紹介したいと思います。

このグループは、植物が根から水分や養分を吸収する能力を利用し、水中や土壌中の
重金属を吸収、浄化できないかと考えています。植物の種類により、根から吸収する
重金属の種類は異なり、その金属が蓄積される部位も異なります。前述の研究目的を
考えれば、季節や地域等に関係なく、分布している植物を選択する必要があります。

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現時点で、学生たちが提案した数種類の植物それぞれが吸収する重金属の種類は何か、
また、根・茎・葉のどの部位に重金属が蓄積されるのかについて、その大きな傾向を
把握するための予備試験を行っています。左の写真は、植物が吸収した重金属の量を
原子吸光光度計で測定している様子です。

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それと並行して、この先研究が進んでいくと、重金属を吸収させる植物自体の条件を
揃える必要がありますので、同じ条件で植物を発芽させるために、ある程度成長する
まで水耕栽培を行っています。水耕栽培の専用機器の中では、植物がちらほらと芽を
出していました。

植物の成長とともに、このグループの研究が充実していくことを期待しています!!

by あずみ