もしもしニキビ★

bunseki2007-10-02

今日は2年生の卒業研究の担当でした。私が担当しているのは生命バイオ学科の2班で、ニキビ菌と虫歯菌の抗菌性についてそれぞれ研究をしています。
まずは、すべて女性で構成されている虫歯菌の班ですが、今後の研究の方向性についてディスカッションを念入りに行いました。研究を始めると予想外の結果が出たり、研究の目的を見失ったりすることがあります。そんな壁に直面しているのが彼女たち。今日のディスカッションでは、各自思い思いの考えを述べて研究の方向性を決めていました。企業では1人で始めて1人で完結するような仕事はありません。必ずその前後、途中で人と関わり合うことになります。また、自分がやりたいこととできること、優先すべきことなどを整理して検討していく過程は、企業でも大変重要なこと。卒業研究を1人で行う学校もありますが、本校ではその訓練も兼ねて、必ずグループで卒業研究を行っています。チームで何かのプロジェクトを前に進めていくという中で、実験のスキルだけでなく、テキストには載っていない、座学では得難いものを体得して欲しいと思いました。
一方、男性だけで構成されているニキビ菌の班は顕微鏡観察の日でした。前期のバイオ化学実験で顕微鏡は使っているはずでしたが、彼らはその取り扱い方のポイントを忘れているようでしたので、最初は一喝しましたが、以降は手際よく染色と観察を行っていました。自分たちが培養している菌がどのような形をし、どのような性質を持っているのかを知ることは、基本中の基本。肉眼では見えない1つ1つの微生物の形を、顕微鏡を通じて「もしもーし」と語りかけるようにじっくり観察していました。その姿に別の研究班で実験が終わり、その場に居合わせた有機テクノロジー学科のK君も大変興味津々で「顕微鏡覗かせてください!」と懇願するほどでした。(笑)
byすくろーす