コンビネーションがポイント

培養液を測定

今日は2年生の卒業研究の実験日でした。2年生全員が数名ずつの実験班に分かれて、複数の実験室の実験台に陣取り、自分たちで考えた研究テーマについて実験をします。そこで各実験室を歩いて回ってみると、実にさまざまな実験がされていました。土を調べる実験、水を調べる実験、食べ物を使う実験、微生物を使う実験、有機合成系の実験、などなど。ジャンルもさまざまです。

4階の実験室ではNさん達の班が、全員で協力して、大腸菌を培養した液の濁り具合(菌の増え具合)を分光光度計という装置で測定していました。植物からアルコールなどを使った様々な条件で抽出したサンプルから、抗菌性の(菌の増殖を抑える)物質を見つけ出そうという実験でした。培養液に加えることで菌の増殖を抑えたサンプルもあったようでしたので、研究が一歩前進したかな。

5階の実験室ではK君達の班が、班員で手分けをして、いくつかの操作をおこなっていました。この班は、土の陽イオン交換容量(アンモニアなどの栄養分を土に結合させて保持する力)を改善する方法を調べるためにそれを測定しようとしているのですが、最初に予定していた測定方法がうまくいかなかったので、別の方法をとるために、土をろ過で分離する時にろ紙に付いたままになって回収できない量はどれだけか、といった基礎的なデータを取っているのでした。研究は最初の計画通りに行くとは限らないので、臨機応変に方針を考え直すことも必要になります。土をろ過して量を測るのは本番の測定のための予備的で地道な実験ですが、班員同士でタイミングを合わせながら真剣に取り組んでいました。


卒業研究開始から1ヶ月ほど経ちましたが、そろそろ結果が出始める班やまだ予備段階の班と、いろいろだと思います。来るべき中間発表会に向けて研究を効率よく進めることができるかどうかには、班員それぞれが主体的な気持で協力し合って取り組めるかどうかが大きなポイントです。上に紹介した班は、コンビネーションができている感じが「かっこよかった」です。


by Pパンサー