卒業しても、ずっと

2年生は卒業まであと数ヶ月、そのうち授業や実験があるのは実質1ヶ月足らずとなりました。今日の卒業研究の中でも、研究の結果を焦る声が聞こえ始めるとともに、「この実験室を使うのもあと数回かぁ」「寂しいなぁ」とすでに学校生活を名残惜しげにする声も聞こえてきました。本校では大方の2年生が既に希望企業に内定を頂き、春からはいよいよ一人前の分析化学者として社会に巣立つことが決まっています。それに向けての夢や期待の他に、学校生活を惜しむ学生の姿は楽しく充実した学校生活を送ってきたからこその姿であり、私たち教員としては、嬉しいような気分です。2年間一緒に分析化学者を目指してきた学生をいつかは送り出さないと行けないというのは、教員にとって喜びでもあり、寂しさでもあります。残りの日数は、出来る限りの知識や技術の伝授をしていけるようにしたいと思いました。(写真はデータ処理に取り組む2年生です。)

そんなことを感じた今日の夕刻、この春本校を巣立った学生数名から連絡がありました。仲の良かったクラスメイトと遊んでいるところだったようで、何人もの卒業生の最近の様子をきくことが出来ました。分析機器研修の出張がありとても分かりやすくて楽しかった!と声を生き生きとさせているKMさん、分析化学者としてより腕を上げるためにおすすめの参考書を聞いてきたKNさん、仕事はもちろん会社のクラブでも大活躍しているというOYさんの様子などを、学校での思い出話を間に挟みながら聞くことができました。皆、分析化学者として巣立つ、という目標を達成した後も、各自の目指す分析化学者像を目指して成長のために精一杯充実した、意欲的な生活を送っているようです。特にDMさんは、在学中に環境活動として学生皆で取り組んでいた「プルタブの回収」を卒業した今も今もずっと続けており、現在もその運動を行っている在学生にいつか渡そうと考えているそうです。今では両手のひらに抱えきれないくらいの量がたまり、持って行くのを楽しみにしているのだとか。日本分析化学専門学校という学校は卒業しても、人々の豊かさ・安全のために頑張ろう、というベクトルは在学中と変わらず歩み続ける卒業生の姿は大変心強く、教員としては嬉しく感じます。来年の春巣立つ2年生にも、ぜひこのような報告をいつか聞ける日が来ればいいなぁと感じました。
byアビー