蛍光ペンを測定?&内定合格おめでとう!

bunseki2009-10-09

昨日は休講でお休みだった学生たち。今日は生命バイオ分析学科と医療からだ高度分析学科の1年生は機器分析化学実験を行いました。前期の間は実験に慣れてもらおうと比較簡単な実験を行いますが、後期になると分析機器を使用した実験を行います。授業では機器の原理や装置についての勉強を前期からしていますが、実際に装置を触るのは学生たちは初めて。うまく結果がでるか、装置を使いこなせるか、心配している学生は多いですが、心配不要!私も1年の後期で初めて機器を使用したときはなかなか理解することは難しかったですが、回を追うごとに理解したら簡単やん!と思えるようになりましたよ!最初のうちは不安かもしれませんが、慣れると簡単に使いこなせるようになります。
本日の私の担当機器は分光蛍光光度計。名前に蛍光とあります通り、蛍光ペンの蛍光と同じです。ある物質がどれくらいの蛍光を発しているかを調べることのできる機器です。今回測定した物質はビタミンC。ビタミンCはそのまま装置に入れて測定しても、蛍光を発しません。ある物質と反応させることによって蛍光を発する物質になります。このように機器で測定できるようにする操作を“前処理”といい、分析化学の世界では前処理は命とも言われます。この前処理をきちんとしておかないときちんとしたデータが得られないからです。

しっかり前処置をした溶液をいよいよ測定。はじめは恐る恐る機器を操作していた学生も、終わりのほうに近付くと、もう操作できるよ、と言っている学生もいました。やはり実際に体験することは重要ですね。これからも数種類の機器の操作をしてもらうのでしっかりと身につけて下さいね。

byシトラス

内定報告!航空整備士から分析化学者へ!

さて、シトラス先生から引き続き、アビーより今日の学校の様子をお送りします!今日はとてもうれしいニュースが飛び込んできましたので、そのご報告。まずは、この喜びでピカピカな写真をご覧ください!

スーツを着たのは生命バイオ分析学科のS君、それ以外の白衣を着たのが私たち教員です。(彼の担任をしている私、アビーと、同じく2年生の担任のバッテン先生、そして両学科の副担任をされているカイロ先生です。)S君は、今日大本命の企業の採用試験に受験に行ったのですが、受験後すぐに企業様より内定の連絡をいただくことができました。写真はその連絡をいただいた直後に全員で万歳三唱をしているところです!ばんざーい!S君、おめでとう!!

S君は「分析の仕事がしたい!」ということで、沖縄県石垣島よりはるばる本校へ入学しており、入学前は航空整備士の専門学校に通っていました。しかし、一生携わりたい道が分析化学者であると気づき、思い切って人生の方向転換をしたのです。方向転換をしてからは、学費や生活費は自分で稼ぎ、なれない化学の勉強に苦戦しながらも努力を重ねてきました。今日の喜びはS君が他ならぬ自分自身の力で勝ち取ったものであり、写真でもお分かりいただけるように、達成感にあふれた顔をしていました。しかし、うれしいのは私たち教員も一緒です。今までにS君の内定企業に対する熱い思いを聞き、内定に向けて面接試験の練習や履歴書の添削などを今まで行ってきましたが、それは担任の私だけではなく、校長であるカリメロ先生を含め、多くの先生がS君の今日までの指導に当たり、彼の頑張り見守ってきました。ですから、内定の報告は先生全員の喜びでもあるのです。
春からは念願の分析化学者として活躍することが決まったS君、「とにかく頑張りたい!そして楽しみです!」と今の気持ちを力強く話してくれました。進路変更は人生の分岐点に立つことであり、大変勇気のいることだと思いますが、やっぱり本当にやりたいことが見つかったときには迷わず一歩踏み出すことが大切なのだな、と彼の笑顔を見て感じました。本校の学生は一人一人がさまざまな「思い」をもって入学しています。その思いを叶えるお手伝いを私たち教員はしているわけであり、多くの先生は時には自分の時間を削ってでもそれをすることがありますが、今日のS君のような飛び切りの笑顔が原動力になっているのだなと改めて感じたアビーでした。

byアビー