順調にいくとは限らない実験で大切なこと。

化学分析コースは今日を含めて3日間午後は1年生、2年生ともに実験でした。今日の1年生は定性分析実験。先週に引き続いて第2族の分離確認実験でした。銅族は確認を終えていますので、先週分離保存していたすず族の確認です。昨日は定量分析実験でしたので、さすがに3日間連続実験となると飽きが来るかなと心配しましたが、飽きるどころか全員ニコニコしながら実験に取り組んでいました。ただし、ここに来て各グループの進捗状況に差が出始めました。本来出るはずの反応が出なかったことの確認に時間を掛けているからでした。



遅れているグループは今日中に予定の確認反応を全て終了するか気がかりでしたが、その事を気にする様子もなく楽しく実験していましたので、心配のあまり声をかけると、「ちゃんと時間を考えてやっていますのでご心配なく!」との返事。ちゃんと予習して時間配分を考えての作業のようでした。


 さて2年生は卒業研究を行っていました。脂肪酸に関する研究を行っているグループは、分光光度計や高速液体クロマトグラフを使っての実験を行っており順調に研究が進んでいるようでした。



 もう1グループはガスクロマトグラフを使ってのお酒成分の分離を行う予定でしたが、今日は少々トラブルに見舞われたようです。必ずしも実験は順調に行くものとは限りません。分析機器を前に思案していましたが、直ぐに移動し、講義棟の資料室で手分けしてインターネット検索し始めました。実験トラブルの原因をネット上から調べようというのです。トラブルに会うと直ぐに諦めたり、おろおろしがちなのですが、2年生にもなると、判断が速いです。このように臨機応変に行動することも企業に入ってから要求される事項です。じっくり考えるのも一つの方法ですが、直ぐに何らかの行動に出て、解決の糸口を見つけだそうとすることも重要です。



 PCを前にして、悲痛な趣かと思いきや、検索を楽しんでいました。何をどのようにして検索するのか分かっていて、トラブルの原因が大体想定できているからのようです。そして何より研究仲間がいるということでしょう。トラブルにあっても挫けず、前向きに解決していく姿は頼もしい限りでした。

by トトロ