あらためて感じる手分析の重要性。

今日の化学分析コース1年生は、定量分析実験でアルミニウムの分析に取り組みました。アルミニウムの分析にもいろんな方法がありますが、今日行ったのは重量分析という方法です。
分析というと機器を用いた分析の方が正確だと思われがちなのですが、実は手分析の方が正確な分析ができます。鉄鉱石の取引などではその中の鉄の含有量によって値段が変わるのですが、そこでは含有量○○.○○%と細かい数字まで正確に出して値段が決められます。そういう場面でこの重量分析は重要な役割を果たします。
この実験で一番重要なのは重さを正しく量ること。素手で触っては重さが変わるので、トングや手袋を使いながら準備を行います。また、この実験では学生はほとんどの試薬類を自分で調製しなくてはならないので、1つ1つ手順を確認しながら実験操作を進めていました。自分で1つ1つ調製すると、なぜここでこの操作が必要なのか次々疑問が浮かんでくるようで、「先生、これはなんでこの順番で入れるんですか」など次々質問が飛んできます。この疑問を持ったらすぐ質問でき、すぐ解決できるのが少人数制で実験を行う本校の良いところですね。
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実験操作も一段落して、沈殿の熟成という操作をしている際には、細かな沈殿が徐々に大きなもわもわっとした固まりになっていく様子を見ながら、ある学生は「きれいですねー」と言っていたり別の学生は「味噌汁みたい」と言ったりしていました。私は味噌汁派なんですが、感じる印象も人それぞれだなぁ、と思いました。
できた沈殿は、2週間後に重さが一定になるまで乾燥させ、分析します。次回は操作は簡単ですが、計算には一工夫必要です。しっかり予習しておいてくださいね。

卒業研究で新たな装置にもチャレンジ

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今日の2年生たちは、卒業研究でキャピラリーガスクロマトグラフにチャレンジしていました。前期の機器分析実験でガスクロマトグラフは使っていたのですが、さらに分析性能の高いキャピラリーカラムを使っての実験です。M先生がセッティングする細長いキャピラリーカラムを、みんな興味深そうに見ていました。

連日ぞくぞく訪れるOB達

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昨日、今日と続けてOBが本校を訪ねてくれました。昨日は医薬品メーカーでHPLCを担当している3名。21期生と27期生の卒業生ですが、今は同じ現場で働いているそうです。本校のブログで実験室が改装されたということを見て、一度見てみたくなって訪問してくれたそうです。
今日来てくれたのは19期のO君。今の1年生が29期生ですから、彼が入学した年からもう10年経っているんですね。時の流れの早さをつくづく感じました。彼も卒業したときに就職した塗料関係の企業で今も頑張っているという話しを聞きました。
みんなこれからも頑張って、時々は学校に顔を見せて欲しいですね。他のOB,OGの皆さんも分友会やそれ以外の機会があればぜひ本校に立ち寄ってくださいね。

by ドラ一郎