先生という職業&リンの代わりにヒ素!!

今日は資源分析化学科と有機テクノロジー学科1年生の定量分析実験でした。4月に入学した彼らも、これまでに多くの実験を経験してきました。4月の入学当初は、試験管やビーカーの扱いをはじめ、写真で行っている滴定操作も初めて行う者も多く、たどたどしい限りでしたが、今では実験中に余裕と安定感が出てくるようになりました。さらに、私が何の実験しているの?と尋ねると、有機テクノロジー学科のI君はホワイトボードを使って説明してくれました。素晴らしい!!!!


また、今日は生命バイオ分析化学科2年生の卒業研究の日でもありました。彼らも1年と8カ月を本校で過ごし、写真にあるようなマイクロピペットを私たちが普段使っているお箸のごとく当たり前のように使用して、自分達でどんどん研究を行っている姿を見て、頼もしいなぁと感じました。通常、大学1〜2年生では一般教養(文系科目)の履修が義務付けられていますので、入学して2年目に実験をバリバリ行うことはできません。ましてや大学2年生で卒業研究を始めているところはどこにもありませんし、卒業研究を行い始めるのが3年の終わりか、4年生になってから。それを思うと、同年代の大学生よりも一歩も二歩も進んで頑張っている彼らを誇りに思います。そして、こうして彼らの成長を実感できる先生という職業は、大変尊く、そういう立場にいられる自分は本当に幸せだなぁと思いました。


ちなみに、私の担当している卒業研究のうちの一つに、「人工浜に移植するのがなかなか難しいとされているアマモが大阪湾にどうして自生しているのか?」ということを解明すべく研究している班があります。実験としては、海の底の土(底質といいます。)の全窒素を測定しており、測定法にはパルナス蒸留装置を使っているのですが、その装置に入れたサンプル液がとっても美しかったので、みなさんにお見せしたく、シャッターを切りました。サンプル液には前処理に銅が用いられているので、このような美しい青色となっているのですが、これを見ていると、何だか生き物がいるのでは?という思いに駆られました。銅は、抗菌性を示すことで知られていますので、当然生き物などいるはずがないのですが、NASAの発表でリンの代わりにヒ素を使う微生物が発見されたということを考えると、このように高濃度の銅がある中でも生息できる生き物も発見されるのでは・・・?と思いました。明日の授業では、生き物の指標がATPであるという概念をヒソヒソと訂正せねば。。。と思う今日この頃です。お後がよろしいようで。。。(ええ話の最後にオヤジギャクで締めるのには定評がありますww)

byすくろーす