目線は社会に。卒業研究の準備も着々と進行中。

8月もあと少しで終わりですね。学生もそれぞれの夏休みを過ごしていますが、今日の資料室にも、数名の学生が来ていました。今日は、いつもに比べると学校に来ている学生の数は少なかったですが、それぞれの目的を持って来ていました。

 卒業研究の準備で来ていたのは、写真右側の資源分析化学科のNくんです。夏休み中、何かと資料室で見ることの多いNくんは、今や資料室の常連さんです。本人曰く、それほど頻繁に来ている訳ではないとのことですが、恐らくよく目立っているのでしょうね。資料室では、主に就職活動と卒業研究、そして友達との談笑に時間を費やしています。

 今日は何をしているのかと覗きこむと、机の上に過去の卒業論文や学校で行った実験テキスト、そして分厚い化学の辞書が置かれていました。「今日は、卒業研究で使う試薬のMSDSを調べています。少しずつ調べてきたので、ほとんど終わりです。」と、少し照れくさそうに話してくれました。

 MSDSとは、化学物質等安全データシートと呼ばれるもので、その試薬がどのような性状のものか、扱いはどうのようにすればいいのか、事故を起こした場合の処置方法などが書かれています。本校では、実験を行う上で必ずMSDSを学生に示すか、もしくは自分達で事前に調べさせるということをしています。なぜなら、社会に出てからも、試薬を扱う上でMSDSの情報はとても大切になり、その情報に今から慣れるためです。そしてもう1つ重要なことは、実験をする以上、試薬をこぼしたり、手についたりすることも考えておく必要があります。その場合の処置方法もMSDSには記載されているので、事前に調べて知っていると、いざというときの対処もでき、より安全に実験を行うことができます。分析化学者として、結果をしっかりと出すことも重要ですが、安全に実験をすることもとても大切です。

 Nくんは、竹の有効活用方法について卒業研究で調べる予定ですが、安全に実験を行い、良い結果を導いてもらいたいと思います。そして、Nくんも卒業研究を通して成長し、立派な分析化学者として社会で活躍してくれることを期待しています。

 最後に、今日は企業の方から卒業生の活躍ぶりについてのお話がありました。直接お話しされた校長のかりめろ先生が twitterでつぶやいておられます。我々教員としても、とても嬉しいお話です。これからもこの様なお話を聞けるように、しっかりと学生をサポートしていきたいと思います。

By ぽてと