頼もしい相棒登場!卒業研究も一歩前へ。

毎週、土曜日・日曜日に1学年の定員20名という少人数制で実施している化学分析コースですが、今週は金曜日が祝日で仕事が休みの学生も多かったので、なんとなくいつもより登校してくる学生の表情も元気に感じます。

頼もしい相棒

2年生は、午後からは卒業研究でした。今週の卒業研究からは、新しい強力な相棒が登場しました。先日のあおひげ先生のブログでも紹介されていた新型のFT-IRが納品されたため、今週からはこの機器も使って分析が進められるようになったのです。
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B君達の水質浄化剤研究グループは、色んな食品や植物から抽出した物質の水質浄化能力を調べています。今までは自分達が抽出して水質浄化に使っている材料が本当は何なのか、断言できなかったのですが、これからはソコの部分がはっきりわかるようになったのです。
B君達のグループでは、市販のポリグルタミン酸を比較対象として、納豆やモロヘイヤ、メカブなどを使って研究をしています。納豆にもポリグルタミン酸が含まれるのに、試薬として売られているポリグルタミン酸とかなり水質浄化能力が異なるので、何が違うのかこのFT-IRを使って調べていく予定でした。
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前期まで使ってきた旧型の機械と違うため、新しい機器が使える喜びを感じつつも、すこし戸惑いながらの操作でしたが、みんな装置の処理速度の速さなどに感嘆しながら実験を行っています。
しかし今日調べた範囲では、試薬のポリグルタミン酸と納豆から抽出したものに大きな違いが見られました。この結果を見て、メンバーのY君やH君は「商品として売られているものは、本当の成分が何か分析されていないので、わざと分析されにくいように他の成分を混ぜていることがあるそうです。それかもしれませんねぇ」と話し合っていました。以前に読んだ本や見ていた化学情報番組からそのような知識を得ていたそうです。
両方ともポリグルタミン酸のハズなのに何故このような違いが出てくるのか、今後の課題となりましたが、FT-IRという新しい相棒と共に、この謎を解明していきましょう。


by ドラ一郎