それぞれの放課後&歴史は人の繋がりで作られる!

今日は水曜日。普段4限目まであることもある本校のカリキュラムの中でも、水曜日だけは、全校的に3限目までの授業となります。ここからの過ごし方は、学生によって全くの自由。

ゆっくり休むのもよし、予習や復習をするのもよし、そして本校からは、「資格取得対策講座」という特別な講座もこの時間に開講しているため、それを聴講するのもよし!この講座は、このブログでも何度かご紹介していますが、バイオ技術者認定試験や危険物取扱者公害防止管理者など様々な資格を取りたい学生が、その資格ごとに集まり、試験合格のためのノウハウとコツを伝授するという集中講座です。私アビーはこの講座を担当していませんでしたので、この4限目は「学生たちはどんな時間をすごしているのかなー」と取材気分で校内を巡ってみましたのでその様子をお届けします。


まず目に飛び込んできたのは、なにやら不思議な光景・・・。

私が担任をしている3年医療からだ高度分析学科のN君ですが、まるで教室の中で船を漕いでいるかのようなユニークな様子ですが、先月のブログでもご紹介した、環境委員会による「エコアート」の作成風景でした。大阪市が主催する「エコアートフェスタ大阪2011」の「ごみアート甲子園」で展示するためには、作成期限はもう目前!この時間をフルに生かして追い込みをしていたのでした。上の写真のN君は、ペットボトルで作った立体的なハートの中に、LEDを入れているところです。


本来、環境委員会の学生が作成には携わっていましたが、今日は環境委員会ではない学生の姿もちらほら。医療からだ高度分析学科2年のOさんによると、「環境委員会の友人が毎日頑張っている姿を見ていたので、今日は時間があるし、何か手伝えないかと思ってきました。こうしてほんの少しでもかかわったモノが展示されるのは楽しみですし、とてもいい企画なので、協力できてうれしいです。」と話してくれました。

完成は目前!その様子はぜひここでもご紹介させていただきたいと思います。あと少し、頑張ってくださいね!



次は1年生のT君から質問を受けました。T君は明日提出のレポートについて質問してきましたが、聞けば先生に質問をしたのは初めてだったのだとか。
なぜ今日は頑張って質問を?と聞くと、「これまでは質問しなくても何とかなっていたのもありますが、少しずつ勉強の内容もレベルアップしてきていますし、自分で勉強するだけでなく先生に『ちょっと不安だな』ということも気軽に聞きに行くことでもっと理解を深めようと思っているんです。」と話していました。

いいことですね!質問はいつでもお待ちしていますよ!

さて、教室をうろうろしていると、今度は3年医療からだ高度分析学科のBさんから「今ちょっと相談していいですか」と声がかかりました。彼女は3年生ということもあり、就職活動開始も目前です。それに備え、自己分析について相談をしてきたのでした。

就職活動の不安の話から、自分の過去の話し、今後やっていきたいことなど、じっくりと彼女の話を聞き、こちらからも質問をたくさんして彼女を知るためにしばし時間を使いました。指導する学生のことを深く知れば知るほど、その学生に合わせた深い深い指導ができるようになります。ですから、この時間はお互いにとって有効な時間でした。


進路相談をした高校生は教え子の息子さん!

さて、今日はぽてと先生はとある大阪府の高校に出張されていました。その目的は、今進路を考え始めた高校の生徒さんに、「化学者ってこんな仕事」「化学・バイオは社会でとても活躍しているんだよ」という話をするために行ったのでした。このような対応は他の教員もしばしば対応していますが、多くの化学者の卵たちに出会える、とてもワクワクする時間です。
今日ぽてと先生が出会ったのは、本校にも多くの入学生がいる高校だったのですが、その生徒さんの中に、なんと「本校のOGの息子さん」がいたのでした!しかも、本校のパンフレットに「活躍中の卒業生」として紹介されている方の息子さん。彼女の卒業年度は1996年でしたので、私もぽてと先生も、直接そのOGとお会いしたことはありませんが、もちろんパンフレットの記事は読んだことがあります。しかし、そのOGを直接指導した立場であった、すくろーす先生やかりめろ先生はその報告を聞いて大変驚いておられ、同時にとても懐かしんでおられました。下の写真はその頃の卒業アルバムを開いて懐かしんでおられるすくろーす先生。すくろーす先生にとって、本校着任後初めて指導し、そして送り出した「特別な学生」だったそうです。彼女は出産されたのちに転職の相談に来て就職先を本校から紹介したことなどもあり、「あの時の子供がもうそんなに大きくなって・・・」と感慨深そうに二人で話しておられました。

今年で創立30周年を迎えた本校の歴史の深さが実感された一幕でした。また、その息子さんがお母様と同じ道を選ぶかどうかはもちろんわかりませんが、お母様の背中をみて育った彼が、この分野に少しでも興味を持っていただけていることがなんだかとても嬉しく感じられました。
実は今年度、本校では初めての「親子入学」がすでに実現していますが(その息子さんのインタビューはこちらをご覧ください。)今後、歴史を重ねるにつれて、このようなことはどんどん増えてくるんだろうなぁ、と思うとともに、歴史はこんな風に人の繋がりによって作られていくんだなぁと感じました。


byアビー