127名の思いが医療現場へ!教室で献血ルームへ変身

寒さがどんどん厳しくなり、本校のある大阪天満橋も紅葉が本格的になりました。

さて、そんな中、昨日は本校教室内に献血ルームが出現!大勢の学生が献血ボランティアを行いましたので、その様子をお届けします。

献血ボランティア活動は、昨年度より全校的に行っているものであり、(昨年度の様子はこちらをご覧下さい。)普段献血ルームに足を運ばなければならない献血を、赤十字のドクターや看護師さんに特別に本校に来ていただいき、校内で行おうというものです。赤十字の方のお話では、冬季は年間で一番血液の使用量が増える時期でありながら、一番献血量も減ってしまうのだとか。その現状に対し「協力します!」という学生数を予め調査の上、多くの学生が協力してくれそうだという見込みの元、本日の実施となりました。

教室に採血のための機械やベッド、受付用PCなどがドンドン搬入されると、あっという間に献血ルームに様変わりです。

そしていよいよ献血開始!学生たちが続々と教室に集合し、順に献血を行います。こちらは受付の様子。台にずらっと学生が並んだ様子はさながら先日の投票風景のようです(笑)(大阪では皆さんもご存知のように、先日大阪市長大阪府知事選挙があったのです。)。

こちらの写真の手前にいるのは、バッテン先生。献血活動にはもちろん教職員も協力します。

学生の様子を見ていると、ベッドに横たわりながらも学生同士で会話したりと和気あいあいとしていました。すでに経験したことがある学生は、余裕の表情です。

下の写真は献血後の休憩スペースの様子。今日の感想を聞いてみると、「去年もやりましたし、今年も当然のように協力しよう、って気になりました。去年以前にも献血は一度は協力してみたいと思っていましたが、なかなかその機会がありませんでした。去年献血ルームが学校に設けられたのがいいきっかけになりました。今後もどんどん献血しようと思います。」とは、有機テクノロジー学科2年のH君。
「自分の中で育った血液が、体から出て行って、世間のお役に立つんだなーと思うと、『行ってらっしゃい、頑張ってこいよー』って見送る思いです。」と独特の感性で語ってくれたのは、2年生命バイオ分析学科のKさんです。

彼らは昨年度も体験した「経験者」ですが、今年初めてチャレンジするという1年生を見てみると・・・

ちょっと緊張気味にしているのは1年生のT君。

「すっごい緊張しています。やってみたいとは思っていましたが、とにかく今は緊張しています」と硬い表情でしたが、いざ献血!というときになると、「あーっ!」と緊張もピークな様子でしたが、やってしまえばご覧の笑顔。

「やる前の緊張がすごかったけれど、一歩踏み出してしまえばこれからもどんどん献血しよう!って思いです。たぶん初めての状態で自分から献血ルームに足を運ぼうって気にはならなかったと思うので、今日はいいきっかけになりました。」と話してくれました。



今回協力したのは127名。赤十字の方によると、この血液はすぐに検査にかけられ、その後21日以内に各医療機関で使用される予定だそうです。毎日、近畿だけでも400ccの献血量で800人分の血液が必要だそうですが、特に過疎化のために献血量が少ない地域もありますので、実質的には大阪が引っ張っていく必要があるそうです。今日の127名分の血液はとても大きな意味を持って社会に貢献することになるのです。私は実は体調的な都合で献血ができないので、なおさら健康って財産!と感じます。その財産を持つ学生たちの自発的な意思により、こうやって社会貢献の場が設けられたことは大変素晴らしいことです。

また、赤十字の方によると、以前に医療系専門学校で同様に献血ボランティアを呼びかけたところ、4000人くらいの学生のうち、80人しかなかったそうで、学生数の三分の一以上の学生が自発的に協力してくれたことに赤十字の方も感心しておられました。「社会を安全で豊かにしたい」という思いを持って化学者を目指す彼らのその思いは、こんなところにもにじみ出ているのだろうな、と感じました。
協力してくれた学生の皆さん、本当にありがとうございました。


byアビー