やっぱり、実験は楽しいです。

 今日の実験室では、1年生の資源分析化学科と有機テクノロジー学科の学生が基礎化学実験を行っていました。実験と言っても、いきなり実験室で何かを反応させたりする訳ではありません。最初の2回は、実験を行う上での注意事項や器具の説明、実際に行う実験概要の説明などを行います。これは、実験をしっかり理解するためでもありますが、怪我や事故を起こさないようにするためでもあります。

 そして、今日は3回目の基礎化学実験で、それぞれのグループに分かれて実験を行いました。私、ぽてとも、アセチルサリチル酸という物質の合成実験を担当しました。学生は予習をしっかりと行っているため、実際の操作で注意すべき点などを説明しながら、実験を進め、全ての班で実験が成功して終了しました。しかし、その中で有機テクノロジー学科のSくん(↓写真左側)の班は、反応が遅く、最後まで実験をしていました。

 上の写真は、ようやく実験が終了し、実験台を綺麗に掃除しているところです。写真右側のTさんは、Sくんと班が違いますが最後の片づけを手伝っていました。

初めて行った合成実験を終えたSくんに感想を聞くと、「実験は、反応がゆっくり進み、他の班より遅れたけど面白かったです。特に、結晶が出てくるところは楽しかったです。」と話してくれました。本当に楽しかったようで、嬉しい顔をして話していたのが印象的でした。実験は、その時の条件によって、スムーズに進む場合もあれば、思うようにいかないこともあります。今回、結果的に実験は成功したものの、他の班より遅れて少し悩まされた分、Sくんにとって印象に残る実験になったと思います。いろいろな実験がこれからも控えていますが、持ち前の好奇心を存分に発揮し、2年後には信頼できるデータを出す分析化学者に成長してもらいたいと思います。