歴史ある医薬品の合成に挑戦

今日の1年生は午後から基礎化学実験で医薬品の合成に挑戦しました。昨日のあずみ先生のブログでも紹介されていますが、合成したのは解熱鎮痛剤に用いられているアスピリン(アセチルサリチル酸)という物質です。有名な商品だとバファリンに含まれています。

昨日の実験ガイダンスに従ってみんな着々と準備し、合成を進めていきます。
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元々化学実験の経験があるメンバーが居るため手際よく進める班も、合成の実験は初めてなのでじっくり進める班もありましたが、15:00前にはみんな白い結晶を得ることができました。大きな結晶を得ようと頑張った班はかなり大きな結晶が得られました。なかなかの収率のようです。

大きな結晶が成長する過程を見ていたFさんは「結晶ができる様子は、生物が成長するようで、興味深かったです」と印象を語ってくれました。平日の有機テクノロジー学科2年の実験でも学生達に口酸っぱく言っているのですが、できる物質によってできる結晶の形は様々ですので、どのような結晶ができるのか観察することは合成実験をする上で大変重要です。

さて、できた結晶にはまだまだ不純物が含まれるため、次に再結晶という操作をして、純度を高めました。一度酢酸に溶かして濃い溶液を作り、再び結晶にするのです。ここで再度、結晶の成長をじっくり観察しました。

この純度は次回の実験で測定予定です。彼らの合成の腕前がどれくらいだったのか、その測定がきちんとできるようになっているかが試されます。楽しみですね。


by ドラ一郎