学んでいることを形に残す 〜将来の可能性を拡げる資格〜

週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に
2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も全員が取得できる)化学分析コース。
このコースは定員20名の少人数制で、全国各地から社会人や大学生が、転職や再就職、
難関国家資格の取得、技術職へのキャリアアップや現職でのスキルアップ等を目的として通学しています。

今日は、実験のない授業のみ一日でしたが、放課後、この8月・9月に実施される
国家資格の技能講習について、受講前のガイダンス(説明会)が実施されました。
先日、アビー先生のブログでは、平日の学科・コースに行ったガイダンスの様子が
紹介されましたが、土曜日・日曜日に通学する化学分析コースの学生も、
資格取得を目的として入学している学生は少なくありません。

今回、学生たちが講習を受講し、取得しようとしている資格は次の3つです。
有機溶剤作業主任者」、「特定化学物質及び四アルキル鉛作業主任者」、
酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者」。

前2つの資格は、法律で指定された化学物質を取り扱う仕事などにおいて、
その業務を行う人の指揮・監督を行うための資格です。
職場では、健康に影響が生じないように保護具の着用を義務付けたり、
作業方法の改善策を検討して指示したりする役割を担います。

また、後ろ1つの資格は、酸素濃度が薄くなる場所などで作業する人が
酸素欠乏症などにならないように、指揮・監督をするための資格です。
酸素欠乏・・・? 危険作業・・・?と、少し怖い感じもしますが、
例えば、日本酒を造るという仕事においても、発酵という工程では、
醸造タンクやその周辺の酸素濃度が低下しますので、
しっかりと技能を身に付けた有資格者が行程を管理します。

いずれにせよ、本校で学ぶバイオや化学と密接に関係した資格です。
これらの資格は、一例として紹介したお酒を造るバイオの仕事だけではなく、
分析を専門とする企業、医薬品・食品・化粧品・香料・材料・電気・電子・環境・新素材・・・、
ありとあらゆる企業で必要とされる資格ですので、取得していると化学分析コースの
学生が入学時に目標としている就職や転職、再就職も叶いやすくなります。

今日、ガイダンスに参加した化学分析コース1年生のKさん(右側)に話しを聞いてみました。

『今回の技能講習をすべて受講し、3つの資格取得を取得しようと思います。
その理由は3つあって、先ず大学院時代の研究で硫化水素が発生する現場などに
出向いた際に(酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者)資格を大学時代に
取得しておけばよかったという後悔が今でも消えないこと、
次に有機溶剤等の化学物質を取り扱い、管理する仕事に就く上でも不可欠な知識だと考えるから、
最後に化学分析コースで学んでいることを資格という形に残して将来につなげたいから。』
ということでした。

本校では、卒業と同時に「毒物劇物取扱責任者」、「化粧品製造業責任技術者」、
化粧品総括製造販売責任者」という3つの国家資格が無試験で取得できます。
また、就職先によっては実務経験のみで、更に2つの国家資格を無試験で取得できます。

どのような業種に就職するかは学生次第ですが、資格は一生の財産になります。
自分自身の将来と、その可能性を拡げる資格取得に、どんどんチャレンジして下さいね!

by あずみ