分析機器と親しくなった瞬間

今日は一年生資源分析化学科と有機テクノロジー学科の機器分析化学実験を担当しました。
機器分析化学実験では、将来、企業に就職した時に使用することの多い8つの分析機器の使用方法と試薬の調整方法、得られたデータの解析方法を班に分かれて順番に学んでいきます。
これらの機器のメカニズムや分析手段は、1年生の前期から始まっている機器分析化学?という授業で学んでいます。

私が指導を担当したのは、ガスクロマトグラフィーという分析機器で、医薬品や化粧品、環境分析の企業で使用することが多い機器です。
ガスクロマトグラフィーは、注射器に似たシリンジと言う道具を使って、気化室に試料を打込み、カラムで分離した後に、検出器で試料にどのような物質がどれだけ含まれているのかを調べることができる装置です。


↑シリンジで試料を吸い上げているところです。初めは緊張しながら、シリンジを扱っていました。
今日、実験を行った資源分析化学科のF君は、ガスクロマトグラフィーを授業で学んだときは、「難しそうな機器だなぁ!というイメージしか持っていませんでした。」と言っていました。
しかし、今日、実験で実際に使った後の感想は、「今までのイメージよりも簡単に使うことが出来る装置であることが分かりました。」と言っていました。
授業で学んだ内容を実験で実際に機器を使いながら、学んだことで「難しい」から「簡単に使うことが出来る!」に気持ちが変わった一瞬を味わったようです。


ガスクロマトグラフィーで得られた結果を前に何が含まれていたのか分析しています。シリンジの持ち方にも余裕が出てきたようです。
同じように有機テクノロジー学科のK君は、「分析機器と言うと内部が複雑で使い方を間違えれば、壊れやすそうなイメージがしていたので、近づきづらかったですが、今日の実験で分析機器に対するイメージが、使いやすくて、面白い装置に変わりました。」と言っていました。
これも、実際に分析機器に触れてみないと分からない感想ですね。


1年生はこれから様々な分析機器の使用方法を実地で学びながら、分析機器のスキルを伸ばしていく時期になりました。
今日、実験をして感じたように、何もしないで「難しい」と思うのではなく、これからは色々なことにチャレンジして、「面白い!楽しい!」をどんどんと感じて欲しいと思います。

by バッテン