「美しい海を取り戻そう」一大プロジェクトの一角がここに

こんにちは!アビーです。
このブログでも、平日、土日かかわらず卒業研究の様子をお伝えしていますように、
卒業研究はいよいよ佳境に差し掛かっています。

卒業研究のテーマは植物や再生医療、医薬品開発や材料など、
学生の専門分野によって多岐にわたっていますが、
中には、本校独自のテーマではなく、外部機関と共同研究をしているものもあります。
今日はその研究についての打ち合わせがありましたので、
その模様をお伝えします。

企業、NPO、他の学校と共同し、一大プロジェクトとして展開されているのは「アマモに関する研究」です。
アマモとは、海の浅瀬に生育する海草で、人工浜には生育しにくいことから美しい自然の海の象徴とされています。
大阪湾に自然には自生していますがその明確な要因は分かっておらず、その自生できる、できないの秘訣となる要素を
解き明かすことで、アマモいっぱいの美しい海を取り戻そう、というのがこの研究の狙いです。
分析化学を専門とする本校では、自生している場所とそうでない場所の底質(海の底の土)の成分を比較することを担当しています。

今日は共同研究者である企業の方に来校いただき、これまで出したデータの考察も含め
いろいろとアドバイスを頂き、今後の方向性についてディスカッションが行われました。

(このような、共同研究者との交流はこれまでも何度も行われており、
 実験室を飛び出し、アマモのサンプリングの現場にも行ったことがあります。
 彼らの先輩の代のものですが、こちらのブログも是非ご覧下さい。)
その中で、企業の方からは、本校が毎年のようにこのテーマを引き継出てきたことに対し、
「継続することの大切さ」を改めて評価いただきました。
実際にアマモの移植に携わる方々は、大まかにしか底質や水質の状況を掴んでいないため、
明確な分析結果は必要なデータであるとお話いただきました。

打ち合わせの後、指導担当教員であるせんぱい先生のところを訪ねている研究チームに感想を聞くと、
「分析を担当していると、視野がどうしても実験室内に狭まりがちですが、
 こうやって外部の方とお話させていただくことで、
 自分たちが行っている研究の社会的意義であったり、展開すべき方向性を明確に知ることができました。
 残された時間はあと少しですが、今日の内容も踏まえ、しっかりまとめ上げたいと思います。」
と語ってくれたのは、2年生のWくんです。

卒業研究発表会には、すでに多くの方から聴講希望のお申し込みをいただいています。
それらの方々にしっかり成果をお伝えできるよう、
そして何より2年制学科は2年間、4年制学科は4年間の集大成として
しっかりと達成感と充実感が伴う発表となるよう
残された時間を有意義に活用して欲しいと思います。


☆卒業研究発表会は以下の日時・場所で実施されます。
  興味のある方はお越しいただき、学生たちの
  研究成果を是非ご覧下さい。(人数には限りがあります。お申し込みはお早めに!)
  ・日時:平成25年2月2日(土) 午前10時50分〜午後4時
  ・場所:ドーンセンター(大阪市中央区大手前1丁目3番49号)

※卒業研究発表会の詳細や、参加申し込み方法はこちらをご覧下さい。

byアビー