食品の「色」を分析

2年生の有機テクノロジー学科、
3年生の医療からだ高度分析学科の実験では、
トマトに含まれている「リコペン」の抽出を行っていました。

トマトは赤色をしていますが、
コペンはその赤色の成分の一つです。
最近は、我々人間の健康を支える成分としても注目され、
コペン入りのサプリメントなども売っていたりします。
今回はそのリコペンが、実際にトマトの中にどれぐらい含まれているのか、
を調べる実験です。
今日は生のトマトと、缶詰のホールトマトの二種類を使用しました。
3年生のM君が持っているのが生のトマトをミキサーにかけたもの。

(M君は分化祭の実行委員長として活躍してくれています→5月16日のブログ
そして缶の中に入っているのがホールトマトをミキサーにかけたものです。

この一部を取り出し、そこへ有機溶媒を加えると、
オレンジ色の色素が有機溶媒の方に溶け出しました。

このオレンジ色が、リコペンです!
これをやはり「分光光度計」で測定することで、
トマトの中に含まれていたリコペンの量を測定することができます。

生のトマトよりも、缶詰のトマトの方が、
1グラム当たりのリコペン量が多いことが分かりました。
どうしてこの結果となったのか、
「なぜ?」を考えるのも分析化学者の仕事、
みんな思い思いに理由を考えていました。

2年生になり、
身近な食品や水などを調べる技術を
さらに一つ一つ身につけていきます。
今日はカラフルな実験で、
みんな楽しそうでしたが、そうやって楽しみながらも、
分析化学者にさらに一歩近づいた彼らの顔は、
どこか誇らしくも見えました。
彼らの社会で活躍する日が、とても楽しみです!


byあおひげ