思い通りにならない だから化学は面白い!
週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に
2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も全員が取得できる)化学分析コース。
このコースは定員20名の少人精鋭で、技術職への転職や再就職、現職におけるスキルアップや、
国家資格の取得、事業の拡大等を目的とした社会人や大学生が、全国各地から通学しています。
化学分析コースの1年生は、12月と1月にかけて実施される実験の実技試験に
向けた準備を進めています。化学分析コースの学生が取得を目指す国家資格には
化学分析技能士(1級・2級)がありますが、その国家試験でも実技試験が実施
される「定性分析」に取り組みました。
この定性分析とは、調べようとする試料溶液に含まれている複数の金属イオンを
化学反応を駆使して確認していく分析手法です。金属イオンはその性質によって
1族〜6族という6つのグループに分類されますが、このグループ分けをして、
さらにそのグループの中で金属イオンを分離、最終的に確認試薬との呈色反応で
試料溶液に含まれていた金属イオンを明らかにしていきます。
来月から始まる化学分析コースの実技試験では、国家試験よりも難易度を高めに
設定しています。試料溶液に含まれる金属イオンの数が多く、国家試験と時間の
条件は同じでも、テキパキと作業を進めなければなりません。既に、全ての金属
イオンの確認方法などを前回までの実験で経験しましたので、今日は学生自身が
それぞれの目的をもって実験を行いました。中には、仕事等で出席できなかった
日の実験内容を確認する学生や、実技試験を想定して教員が作成した未知試料の
分析に挑戦する学生、1族〜6族というグループ分けの全体的な流れに注力する
学生などです。
学生たちが実験に取り組む様子を見ていると、一つひとつの操作等はしっかりと
できているものの、実技試験の制限時間が頭にあるためか、時間を気にしながら
操作を進める様子が全体的に見られました。
今日のクラス日誌(学生たちと担任のコミュニケーションツールの一つ)には、
『今日の実験は、いつもと異なる張りつめた空気の中で、皆真剣に取り組んで
いました。思うように、また、今までの実験どおりにはいかないものですね。
だから化学は面白いのかも知れません。』と、Sさんが記載していました。
実技試験に対して身構えるのではなく、今までの実験で修得した技能を活用して、どうすれば
制限時間内に終えることができるのか・・・、と学生は前向きに取り組んでいます。数週間後から
始まる実技試験の終了後、達成感に満ちた表情が見られることを、今から楽しみにしています!
by あずみ