七夕の願い事を光に乗せて

大川が天の川に?人々の祈りの灯りで照らされる

今日、7月7日は七夕です。
この七夕に合わせて、
本校の前を流れる大川(天満橋〜天神橋周辺)では、
夜に「平成OSAKA 天の川伝説2014
というイベントが開催されていました。


大川では毎年7月7日に開催されるイベントで、
青いLEDによる光の球を川に流します。
これらは「いのり星」と呼ばれ、
それぞれを流した人々の願い事が込められているのだそうです。
この願い事が、大阪の夜に、
青いLEDによる「天の川」を出現させてくれるのです。

今日は、本校の実験でも、
化学の力で「光」を発する物質を作りました。
七夕に合わせて!?
というわけではありませんでしたが、
学生たちは、自分たちで作ったロマンチックな光に大喜びでした。
その様子を少し今日は紹介します。

自分たちで合成する「いのり星」

2年生の有機テクノロジー学科の「機能性有機工学実験」という実験にて、
「ルミノール」という成分を作る実験が行われていました。

ルミノールは、
科学捜査にも使われることで有名で、
人間の血痕等に含まれる鉄分を感知して、
青白く発光する物質です。
これは、ルミノールが化学反応することで発する光で、
化学発光と呼ばれています。
そのルミノールを、
自分たちの手で合成するとあって、
みんなその試験管の中身の色の変化など、興味津々で観察していました。


(このような茶褐色の液体、
 これはまだルミノールができる前の中間体の色です)

(黄色い沈殿が見られます。
 徐々にルミノールができている所です)

そして、自分たちで作ったルミノールの化学発光を試します。

電気を暗くして…。

見事な化学発光!
青白い光がフラスコの中を満たしていきます。
実験室の中の幻想的な現象に、
みんな一斉に歓声が上がります。

また、この発光をさらに強めるために、
みんないろいろ考えて、試行錯誤を繰り返します。


(化学発光がまだ持続しています。
 学生らの工夫の成果です。)

今日、自分たちで作ったルミノールの光を「いのり星」になぞらえて、
ここにいた学生たちに七夕の願い事を聞いてみました。

・早く希望の技術職に就いて活躍したい!
・台風が今週末の分化祭に直撃しませんように…
・世界征服(?)

などなど、身近な願い事を中心として、
色んな願い事が出てきました。
世界征服、という突拍子もない願い事まで飛び出して、
みんな自分たちの未来をイメージして、
実験後も笑顔でした。

今日も新たに物質、成分を
自分たちで合成する技術を身に付けることが出来ました。
また、彼ら彼女ら全員が持っている
「分析化学者」になる夢に近づけた一日となりました。
今日のルミノールの「いのり星」に込めた学生それぞれの願い事が
実現する日を楽しみにしています。

そして願いが叶う瞬間

今日の内定報告です。2年資源分析化学科のH君。
内定先企業では、今後環境分析を行う予定です。

(写真中央がH君)
H君は石川県出身。
特に資源分析化学科で学ぶ「環境分析」「材料分析」などの
分析の技術を活かした仕事を目指して、今まで取り組んできました。
今日は大川でイベントが行われましたが、
そういった川などの自然環境を守る役割をこれから担います。
自分の「願い事」を叶え、安どの表情です。
写真に一緒に写った友人らと共に、
今後さらに分析化学の技術を高めたい、と意気込んでいました。
彼に続いて「願い事」を叶える学生を増やしていくよう、
我々教員も頑張ります!


by あおひげ