化学は面白い!〜兵庫県立西脇工業高校 出張実験会〜

今日、私、ぽてとは、兵庫県西脇工業高校へ出張実験会に
ププ先生と行ってきました。
その様子をご紹介します。

早速ですが、この写真。
みんな楽しそうな笑顔で応えてくれました。
写っているのは、高校1年生の工業化学科の皆さんです。

この実験会は、平成21年度から毎年お声掛けを頂いて行っています。
高校では、特別講師講座として開かれ、
対象の高校1年生にとって、初めて行う化学の実験時間になります。
そこで、生徒さん達に身近には化学やバイオが溢れていることや、
実験を通して化学やバイオの楽しさについて伝えることを目的として行っています。
先週のこちらのブログでも少し触れていましたが、
先週と今週の2日間に分けて行い、計39名の生徒さんに
化学の楽しさを伝えてきました。

まずは、『化学・ふしぎ発見!』というテーマで
簡単に分析化学という技術についてお話をしました。

分析化学が、この豊かで便利な世の中の実現を助けていることや、
分析化学を学んだ先にはどのような進路があるのか?
ということについてもご紹介しました。

そして、いよいよ実験。
今回は、次の4つの実験を行いました。

1.犯罪捜査で用いられる化学分析〜指紋の検出〜
2.犯罪捜査で用いられる化学分析〜ルミノール反応〜
3.納豆で秘密の手紙を書こう!
4.ジュースからDNAを取り出そう!

まずは、1つ目。指紋の検出実験です。

自分の指紋が、ふわっと浮き上がるように、
でもしっかりと出てきた様子を見てみんな驚いていました。

2つ目のルミノール実験は、血痕を見つけ出す際に使われる方法です。
今回は、血液に見立てた試薬と反応させ、暗闇の中で光らせました。


その様子を見て、「わぁ〜!」「キャー!」という生徒さんもいれば、
静かに「おぉ〜!!!」と、反応される生徒さんもおられ、
こちらも楽しませていただきました。

3つ目の実験では、小学生の時に習った、
ジャガイモの断片を紫色に変える、「ヨウ素デンプン反応」を使った実験です。
納豆などに含まれるアミラーゼという酵素を用いて、
文字や絵を書くことができます。

それぞれ個性的な絵や文字を書かれていました。

このブログの最初に載せた写真は、
この時の作品を見せて欲しいとお願いしたときの1枚でした。

そして、4つ目。
DNAをジュースから取りだす実験です。

実験といいながら、美味しそうなジュースが実験室に
まさかの4種類もあることに、
みんな「飲めるの?」と、
最初からソワソワされていました。(笑)

残念ながら、実験室は飲食厳禁のため飲めませんが、
DNAを見たことが無いという生徒さんたちに、
初めてのDNAを見ていただきました。

こうして、4つの実験を行い、
2日間の出張実験会は終了しました。

実は実験会の最初に、
「化学が好きな人、ふつうな人、嫌いな人は何人いますか?」
と、質問をしていました。

2日間を合わせて、
最初「化学が嫌い」と正直な生徒さんがおられた一方、
「好き」という生徒さんは、1割から2割ほどでした。

それが、最後に改めて同じ質問をすると、
嫌いな人は一人もおらず、9割の生徒さんが「好きになった!」と
手を挙げてくれました。
これがその時の様子です。

初めての化学の実験で、楽しさ伝えることを目的として行いましたので、
この結果に私もププ先生もホッと安心しました。

終了後のアンケートの
「将来、化学やバイオの技術者になったとして、チャレンジしたいことは?」
という質問には、

・薬を作ってみたい
・食品や香料に関わることにチャレンジしたい
・まだ開発や発見がされていない物を見つけたい
・新しい植物をつくりたい
・人の役に立つ物をつくりたい
・がんを完治する薬を発明したい

と、頼もしい言葉が返ってきました。
そして、最後は、
ノーベル賞受賞!」という言葉も頂きました。
これを高校の先生も見られ、
「取ってほしいですね!(笑)」と、
生徒さんの反応に喜ばれていました。

2日間に渡って出張実験会を行い、
少しでも化学の楽しさを知り、
何かにチャレンジしてみたいと感じて頂けたことを
本当に嬉しく思います。

西脇工業高校の先生方、工業化学科1年生のみなさん、
2日間、私たちも楽しく実験できました。
ありがとうございました!
ノーベル賞、期待しています!

By ぽてと