卒業研究の中間発表会に向けて

本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「化学分析コース
(平成29年度入学生からは分析化学応用学科)」があります。週末を活用することで、
平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業
責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格も卒業と同時に全員が取得すること
ができます。

このコースに在学する学生の入学目的は、例えば、技術職への就職や転職、現職での
キャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家
資格の取得など多彩です。そして、多種多様な目的に対応するため、1学年あたりの
定員を20名として、少数精鋭で開講しています。


本校では、卒業学年である2年生は学びの集大成として卒業研究に取り組みます。
卒業研究では、これまでに学んできた知識や技術を復習し、より深く修得することと
同時に、研究の進め方、発表の仕方、実試料の取り扱い方などの実務的なスキルを
学ぶ機会でもあります。
そして、毎年2月に学校に求人をくださる企業の方や保護者の方なども参加される
卒業研究発表会で、その成果を発表します。
(昨年度の卒業研究発表会の様子はこちらから)

本校の卒業研究では、11月頃に中間発表会を行っています。
自分たちの成果を分かりやすく、かつ正確に伝える方法は、分析化学者として結果を
正しく伝えるために、必要なスキルです。
そのため、本番の発表会だけではなく、中間発表会も行い、伝えるためのスキルを
磨いています。
さらに、研究の途中段階において、自分たちの研究の方向性や成果を他の教員や学生に
見てもらい、より良い成果を得るためのアドバイスをもらう機会でもあります。
そして、化学分析コース(平成29年度入学生からは分析化学応用学科)の2年生も
中間発表会に向けて、準備を着々と進めています。


非常勤講師のM先生の卒業研究班の学生が、先生と相談しながら、発表用のスライド
を作成しています。


私みなとの卒業研究班の学生もスライドを作成中です。研究の大前提となる背景を
分かりやすく説明するために、思案中です。


さらに、私の班では発表の準備と並行して、細菌の増殖を溶液の濁度から測る実験も
行っていました。この結果も中間発表会で発表するようです。


そして、教室の後ろにはなぜか植物が・・・。M先生の卒業研究で用いる植物を
学生が持ってきたようで、次の実験に向けた準備も進んでいるようです。

学生たちに話しを聞くと
『中間発表会の準備が、これまでの成果をまとめ、振り返るよい機会となっています。
研究全体を見直して、方向性を確認し、残りの卒業研究期間のスケジュールも考えて
いきたいです。』
『発表要旨やスライドを作成しながら、自分たちの研究成果を決められた様式や時間の
中で、初めて聞く方にきちんと伝えることの難しさを感じています。分かりやすさを
意識して作成したスライドで、きちんと伝わるか不安でもあり、楽しみでもあります。』
と答えてくれました。

学生たちは中間発表会の準備を通して、まとめることや振り返ることの大切さ、
伝えることの難しさなどを感じているようです。
このような経験の1つ1つが実務に向けたスキルアップにつながっています。
発表を行い、アドバイスをもらうことで、さらに経験を増やすことができます。
その中間発表会の様子も、このブログでご紹介しますので、お楽しみに!

by みなと