ぬか床の中は宝の山?バイオテクノロジーで役立つ微生物を探せ!

ぬか漬けからバイオテクノロジー

うだるような暑さの中、今日も数名の学生が再試験の受験のためや、卒業研究の相談のために来校していました。とくに卒業研究は、後期が始まると本格的に実験がスタートするので、今のうちにしっかり実験操作のシュミレーションや、準備すべきものの確認を進めておく必要があります。明日からせんせ達は高校の先生や高校生のための化学実験会を実施することもあり、ゆっくりと卒業研究の話し合いをすることが出来ませんので、今日のうちに今後の計画をしっかりと立てておこうと思ったようです。今後の話し合いの日程を相談にきた、アビー担当の研究チームYくんからは、せっかく行う研究だから、しかも、自分が追求したいとおもって決めたテーマだから、妥協はしたくない、自分たちの手で成功させたい、という意気込みがひしひしと伝わってきました。そんな彼らの研究者っぷりは、後期授業開始後にここでもお伝えしますので、乞うご期待下さいね。
さて、彼らの研究内容ですが、台所で眠るぬか床から生活の役に立つ微生物はいないかを探すもの。実はぬか床はヨーグルトでおなじみの乳酸菌を中心に、実に様々な微生物が存在しています。それらの中でただ単に美味しい漬け物を作ってくれるだけでなく、もっと生活のためになる微生物はいないかな、ということを調べていく予定にしています。例えば、有害な食中毒菌の増殖を抑えたり、また、植物の病気を抑えてくれたり、です。分析化学の技術というのは、ゼロからまったく新しく発明をすることも出来ますが、このように、身の回りの身近なものの中から発見をし、それをヒントに新たなものを想像していくことが出来る技術です。だからこそ、生活の中のあらゆる可能性に気づくことができ、生活を一層輝きに満ちた眼で見ることができるようになるのです。

byアビー