失敗も待ち時間も楽しむことが大切♪

COD

今日は2年生の卒業研究の日。私は2班担当しておりますが、そのうちの1班は資源分析化学科の学生で、大阪湾再生のために一役買う研究を行っています。これは、以前にもこの日記でご紹介しましたが、外部の団体と共同で研究を行っているもので、大阪湾に生息するアマモという海草の生育環境に関する研究です。海を美しくするためにアマモの種を海底に植える取り組みが全国的になされていますが、その多くが失敗している中、二色浜という人工浜であるにもかかわらず、自生していることが発見されたので、その謎を解明すべく研究を行っています。
今現在は、まずは海底の底質に含まれる成分に違いがあるのかを調べようとしています。しかし、なかなか思うように実験が進まず、今はちょっとした壁にぶつかっている状態です。しかし学生たちは、とかく楽をして簡単に壁を乗り越える方法を見つけようとしがちなので、結果をじっくりと見て「考える」ということと向き合うように指導しています。実験室で単に操作をするだけが分析化学者ではなく、むしろ「なぜそうなるか?」ということを考えることができる分析化学者になってほしいからなのです。実験の成功を願うだけでなく、失敗も楽しんで、どんな原因が考えられるか勉強できるチャンスととらえてほしいと思っています。
 

さて、実験室では多くのテーマが同時に並行して行われていますが、生命バイオ分析学科の学生でアビー先生担当班の1つ、ニキビ菌を使った研究をしている班を取材しました。彼らが実験をしているところを撮影しようと試みたのですが、実は待ち時間が多く、なかなか撮影できませんでした。しかしその待ち時間を有効利用しているS君は、自分たちの実験の内容だけでなく、有機テクノロジー学科の実験内容について、T君に質問していました。本校の良いところは、同じ実験室で、バラエティーに富んだ実験が行われていることです。だから、少し興味を持てば、同じ学年の学生から自分の知識の幅をうんと広げられることが学べるのです。
さてさて待ち時間が終わり、実験の様子を撮影ができたのが一日の終わりでした。クリーンベンチで無菌操作を行っているU君に「写真撮ってもいい?」と聞くと、「カッコよく撮ってくださいよ〜」と言われました。U君、カッコよく撮れてますでしょうか?(笑)

byすくろーす