最後の最後まで。。。

本日も、2年生は卒業研究がありました。
年が明けて、要旨、論文の締切、そして発表会が徐々に迫ってきています。
そのため、もういくつかの班は、実験を終了して結果をまとめつつ、論文の筆稿や発表用のパワーポイントの作成に入っています。
実験は2階から5階の各実験室を使うのですが、部屋によったら少し寂しいお部屋も・・・笑。

私の担当する班も、一方は既に実験を終え、まとめの作業に入りました。
こちらの班は、「ゼオライト備長炭を利用した水質浄化に関する研究」を行っています。
皆さん備長炭はよく耳にされ、ご存知だと思います。ゼオライトというのは日本では沸石ともいわれる鉱物です。
備長炭ゼオライトも、多くの微細な孔を持ち、そこに汚染物質などを吸着する力を持っています。
この力を利用して、水質浄化をしようというものです。
なかなかデータの解析が難しいようで、各自それぞれ意見を出し合い、工夫してやっています。
卒研が始まってからある学生が「答えが分からないことをやっているので、本当に自分達で考えて答えを導かないといけない。難しいけど、楽しい。本当に実験というものが面白いと思いました」といっていました。

もう一方の班は、以前にご紹介しましたが、こちらは実験をしていて、いよいよ分離した微生物の特徴づけに入りました。
この分離した菌株は、亜テルル酸という有害物質を還元する力を持っています。亜テルル酸は還元されるとレアメタルの1つであるテルルという金属になります(これは金属態なので無毒)。その力を利用して亜テルル酸が含まれる工場排水の浄化とテルルの回収をしようというものですが、どのような種類の菌なのか、どういう条件で亜テルル酸を還元する力が一番発揮できるか、ということをこれから調べていくのです。
まだもう少し終了までの道のりは遠いですが、学生達は一生懸命、そして、菌の性質が一つ判るたびに、本当にうれしそうに実験をしています。
この班は、資源分析化学科の学生達で、あまり微生物実験は詳細にはしておらず、最初は微生物を植える操作もおぼつかなかったのですが、最近では本当に上手になりました。
毎回が一つ一つが新しいことの発見なのです。

小さな発見、小さな探究心が、人を動かす力になります。
彼らの中に、その発見をしたときの喜びは、きっと一生の宝物になるでしょう。
そして彼らがこれから歩む道を進んで行くための、やがて大きな自信へと繋がっていくと思います。

最後の最後まで、皆がんばれ!!

BY あでりぃ