基礎はやっぱりしっかりと!

 昨日は「すぐできる!なるほど・ザ・化学実験会」、一昨日は「授業で使える化学実験会」と実験室は多くの先生方や生徒の皆さんで大変な賑わいでした。一夜明けた今日は化学分析コース1年生で存分に実験室を使用しました。今日の実験は終盤を迎えつつある基礎化学実験で、分析機器の基礎実験を行いました。使用した機器は高速液体クロマトグラフ原子吸光光度計です。
私トトロは高速液体クロマトグラフを担当しました。装置そのものの使い方を身につけるのではなく、装置を使用するにあたっての標準溶液を正確に調製すること。装置を扱う上での注意点に重点を置いて実験を行っていました。より高度な実験は2年生になってから行いますので、基本をしっかりと身につけてもらいました。今日使用した溶液はL-アスコルビン酸、いわゆるビタミンCです。もう溶液調製は正確に出来るようになっています。あとは調製の速度を上げていくだけですが、これからもどんどん溶液調製を行いますので、基礎がしっかりしているので上達するのも時間の問題でしょう。

学生の中には、以前会社でこの装置を使用したことのある学生もいましたが、久しぶりに使用するとなると手が震えるようでした。聞けば以前使用していたときもこの高速液体クロマトグラフは手強い機器だったとのことです。試料を注入してから検出ピークが得られるまで1時間も要したサンプルもあったそうです。ですから、はじめて使用する学生は現場のことをいろいろ質問していました。今回はビタミンCを使用しましたので比較的速い時間でピークが出現しますので、注入した学生はレコーダーにピークが出てくるのをじっと待ちかまえ、ピークが出てくると喜びとも安堵ともとれる声を発していました。やはり気になるのでしょうね。さて得られたデーターでしっかりと検量線が引けているかレポートが楽しみです。


 もう一方のグループは原子吸光光度計を使用してのマグネシウムの微量定量分析を行っていました。ここでも私の担当実験と同様、機器の取り扱いを覚えるのではなく、正確な溶液調製と機器取り扱い上の注意点に重点を置いての実験を行っていました。


 いずれの装置を使って実験するにしても学生達は、真剣に私達の説明を聞き、メモをとり、質問も行っていました。その情熱と探求心をもってこれからも頑張って欲しいと思います。いや絶対に頑張れます。だって皆しっかりと目標を持っているのですから・・・。

by トトロ