酢酸が凍った!

本日は、生命バイオ分析学科の卒業研究の日でした。
卒業研究も終盤に入り、資料室では論文作成、発表スライドの作成に多くの学生が励んでいました。


一方、実験室では、残っている実験を仕上げようと頑張っています。


ところで、今朝はかなり冷え込んでいましたので、おもしろい現象が見られました。。
すくろーす先生が試薬(酢酸)のビンを取り出し、ビーカーに採取しようと傾けたところ、それまで液体であった酢酸が急に凍ってしまいました(下図のビンの口の周りに白く見えるのが凍った酢酸です)。


液体だった酢酸が急に凍ったのは、「過冷却」という現象のためです。
過冷却とは、本来凍ってしまう温度以下になっても、凍らないで液体のままで存在することです。
例えば、水の凝固点は0℃ですが、純水をゆっくり冷却すると0℃では凍らず、マイナス15〜20℃で凍ります。
凍るためには、氷の核になる小さな粒子の存在が必要で、また機械的な振動が凍るきっかけになります。
酢酸の凝固点は約17℃で、今朝の気温は10℃以下でしたので、
過冷却状態の酢酸が、ビーカーに採取しようとした時の振動がきっかけになって、急に凍ったようです。

この現象を見ることが出来た学生は数人でしたが、思いがけず物理現象を実際に観察出来たと思います。

byカイロ