年代を超えた先輩達の思いが、在校生達を支えます!

 本校には、分友会(ぶんゆうかい)と呼ばれる同窓会組織があります。今日はこの分友会に関連する、年に一度の大イベントが、兵庫県尼崎市にあるリサーチインキュベーションセンター(エーリック)で行われました。特に、本校卒業生と在学生とが交流する「交流会」では、今社会で活躍している様々な年代の卒業生から、各会社での実際に行われている業務の状況や就職活動を勝ち抜くためのコツ、社会でどのような人材が求められているのかなど、在校生が仕事についての詳しい生の声を聞くチャンスとなります。また、今年は入学式と同様に、元外務大臣で前衆議院議員中山太郎氏より、特別にご講演いただきました。その模様を、前後で行われた「分友会総会」と「懇親会」と共に紹介していきます。

「分友会総会」

 全卒業生を対象にして、分友会の活動報告と今後の活動について報告がありました。

 今年の3月まで本校の学生だった「新米」の卒業生もいます。みんなそれぞれ、これからは卒業生として、本校の学生(後輩)を支える立場になる、そんな、ちょっと緊張した面持ちで参加していました。

「交流会」夢のバトンが引き継がれていきます

 本校の在校生と姉妹校・環境学園専門学校の2・3年生が加わり、卒業生と在校生との交流会が始まりました。

〜自分たちの将来の姿がそこにある〜
在校生たちは卒業生たちからいろんなものを得ようと会場を動き回ります。その目は真剣そのものです。


〜学生時代、夢をかなえようと努力していた頃の自分たちがそこにいる〜
卒業生たちは、熱心に在校生達の質問に応えていました。その眼はどこかやさしく感じました。卒業生と在校生が「仕事」を通じてつながっている、そのようにお互いが、そして我々教員も感じることのできる時間でした。
 卒業生たちも、それぞれ資料や実際に扱っているものなどを持参し、出来るだけ後輩たちに有意義な情報を与えたいと、工夫を凝らしていました。
 中でも今年卒業した28期卒業生は、今年の3月まで一緒に学んだ仲ということもあり、特に学生が集中していました。

 真ん中の二人が薬品関係の会社に勤務する28期卒業生のOさんとW君。学生に取り囲まれています。
 
 分析関係の会社に勤務の28期生、K君(真ん中)も熱心に後輩に説明しています。
 
 また、下の写真の卒業生(左側)は、なんと7期卒業生!約20年前の卒業生です。

 こういった世代が離れた先輩方の話が直接聞けるというのも、30年間続く本校の最大の強みともいえるでしょう。当時の学校の話なども聞かせて頂いているようでした。今と違う所、全く変わらない所、いろんな話を聞くうちに、世代を超えた学校によるつながり、仕事によるつながりを感じれたと思います。

中山太郎氏による特別講演」世代を超えた化学への思い

 例年は交流会が終了すると在校生は解散、となるのですが、今年は、ここから本校・環境学園専門学校の1年生も加わり特別講演が実施されました。

 講演いただくのは、元外務大臣中山太郎氏です。中山先生には、入学式でも貴重なお話しを賜りましたが、今回はさらに「特別講演」と言う形で、本校在校生、そして卒業生に向けてお話しをして頂きました。
 
 「分析化学はすべてにおいての基礎」、「被災した今の日本社会に求められているのは化学の知識を持つ人」とおっしゃった中山先生。元々小児科医というご自身の経験を活かし、臓器移植に関する法整備に尽力されており、その時に得た思い、そして化学に対する思いについて、化学の歴史から現代社会の抱える問題点などを例に挙げながら、分かりやすく話して頂きました。そしてその言葉の節々で、「分析化学」を学ぶ本校学生に対する大きな期待を感じ取れました。その期待を胸に、在校生、そして卒業生も気持ちを新たにして今後の学生生活・社会生活に臨むことでしょう。我々教員も、その大きな期待に応えるべく、がんばってまいります。

「懇親会」卒業生同士、そして教員との絆

 特別講演の後、卒業生と教員との懇親会が開かれました。
 交流会で在校生にいろんな話を「講義」してくれた卒業生に対するお礼も兼ねていますが、教員にとっては元教え子たちとゆっくり話ができるため、楽しみにしていた時間と言えます。

 各所で卒業生同士、そして卒業生―教員の絆を深めあう光景が見られました。

 本校校長のかりめろ先生も卒業生たちに囲まれて「至福のひととき」といった感じですね。
 
 私あおひげも、去年の卒業生から「いま、○○分析装置を使っています。授業でもちろん習っていたんですけど、さらに詳しいことを教えて下さい!」という質問をされました。毎年そうですが、授業で聞く、あるいは教えられて実習する、というのと現場で「駆使」するというのとでは、また次元が変わってきます。本校学生は職場で即戦力として機器を扱えますが、だからこそもっとレベルの高い次元で機器を駆使したい!という欲求が生まれるのです。自分たちが教えたことが、彼らの中で消化されて、身となったことを実感させられる瞬間です。私にとっても至福の一日となりました。

「仕事」で、そして「思い」で年代を超えた先輩、後輩と繋がっていることを感じ取れた在校生と卒業生にとって、そして我々教員にとっても、本当に貴重な一日となりました。
byあおひげ

今日のイベントの内容は「つぶやき」で実況されています。まるで一緒に参加しているみたいです。一度覗いてみませんか?