場所を離れても繋がっている

今日は1年生の基礎化学実験でした。この実験では、入学前に実験をしたこともない学生がスッと実験に入れるように、化学実験で用いられる様々な器具やその使用方法の基礎を、食品や医薬品や微生物を扱った実験を通して身に付ける事ができる実験です。そのなかで、私の担当は「アセチルサリチル酸の合成とその確認」です。「アセチルサリチル酸?ナニソレ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれ、頭痛薬のバファリンの有効成分なのです。前回、学生自身がこの物質を自分たちの手で合成したのですが、本当にそれが合成されたのかどうか?ということなどを、本日分析したのです。自分たちの作った医薬品の原材料なので、いつも以上にドキドキワクワクしながらも、大変真剣に実験に取り組んでいるのが分かりました。どれくらい真剣かというと、カメラを向けても気が付かないくらい。。。

ちなみに、バファリンの有効成分やその効能については、LIONさんのこちらのHPでご確認ください↓
http://www.bufferin.net/lineup/bufferin_a.asp

実験終了後は、得られたデータから最終結果を計算によって求めます。また、その結果が理論上正しいのか?そうでないのか?ということをテキストに沿って考察します。写真はそれぞれ計算をしているところ。自分が実際に実験をした結果を求めるので、講義などで行う化学反応の計算よりも、随分と真剣になっております。やはり実験を通して学ぶということの利点でしょうねぇ。

ちなみに、一番前に座っている青いTシャツを着た有機テクノロジー学科のA君は宮崎県出身で、先日の保護者懇談会でお父様が来られていました。保護者懇談会当日は、私は待合室でお待ち頂いている保護者の方々とお話をさせて頂く機会があり、彼のお父様ともお話させて頂きました。その話の中で分かったことなのですが、実はお父様はこの日記を毎回楽しみになさっているようで、時には学校行事のことを臨場感を持ってご理解いただいたり、時には彼がどこかに写っていないかとお探しになっているということでした。お父様からは、「毎日毎日の更新は、先生方も大変でしょう。大学を含めて他の学校でこのように密度の濃い情報発信をされているところはありませんよねぇ。」とおっしゃって頂けました。こういうことを言って下さる保護者の方、そして高校の先生方や在校生や卒業生がいる限り、やっぱり続けていきたいと思っています。そして、こうして続けていることが、それこそ大阪から遠く離れた所とも繋がることができるのだと思います。お父様!改めて、今後とも当ブログを宜しくお願い申し上げます。(笑)