生物実験は、生きているから難しい、そして楽しい!!

今日、私アビーが担当したのは、「バイオ化学実験」という2年生の生命バイオ分析学科や医療からだ高度分析学科の専門実験です。この実験の中では、他の実験と異なり、生きた生物そのものを扱う実験が多くあります。

今日私の担当班が行ったのは、「微生物の増殖の観察と、資化性試験」というもの。微生物が時間が経つにつれてどのように増殖していくのかをモニタリングするとともに、その微生物(今日は大腸菌を使いました。病原性がないやつです!)にとって、栄養にしやすい糖分が何かを分析をしました。

これまで、例えば昨日のブログにあるような「頭痛薬成分の分析」や「お酢の分析」「金属の分析」など、「非生物」の分析が中心だった学生たちにとって、生きた生物を扱う実験は、とっても新鮮だったようです。

というのも、生きていない物質そのものを扱う実験では、ある程度結果を予想して実験を進めることもできますが、生物実験では、その生物が思いもよらない挙動を示したり、またこちらの扱い方によって全く別の結果が出てしまう可能性があります。


したがって、実験中は、学生たちはこれまで以上に操作一つ一つに神経を払いながら、丁寧に進めていきました。学生たちも「先に次の操作の準備した方がいいんじゃないの?」「ここ、俺サポートするよ」などといつもにも増して声掛けを積極的にし合っているようでした。

やはり、というべきか、今日の実験でも「?」という結果が途中でてしまい、皆で首をひねりながら考察を重ねていました。

最後に今日の実験の感想を聞いたところ、H君は、「生物を使う実験は神経も使うし大変でしたが、想定しなかった結果が出たことでいろいろ考察できたのはとても楽しかったです。生きていない物質を扱う実験より深みがあるって感じです。」また、M君は、「微生物は小さくて目に見えないものです。しかし、それが着実に増殖している様子などを分析データから知ることができるのはなんだか感動的で面白かったです。」と疲れを感じさせない笑顔で語ってくれました。

今後も卒業研究などで生物実験をたくさんする予定です。ぜひその面白さと魅力に浸ってくださいね。


by アビー