無機定性分析 実技試験に向けて!!

週末(土曜日・日曜日)だけの通学で化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も取得できる)化学分析コース。このコースは、定員20名の少人数制で、転職や再就職、難関国家資格の取得、技術職へのキャリアアップ、現職でのスキルアップ等を目的とした社会人や大学生が、全国各地から通学しています。

化学分析コースの1年生は今、来年1月下旬から実施される「定性分析実験」の実技試験に向けて、着々と準備を進めています。この定性分析は、調べようとする試料溶液の中に何が含まれているのかを確かめる分析手法です。分析対象は金属イオン。この金属イオンはその性質によって、1族〜6族という6つのグループに分類されます。このグループ分け(分族)をし、さらに各グループ内で金属イオンを分離、そして試薬を用いた反応で確認する操作を進めていきます。

この定性分析は、国家資格の技能士(化学分析)化学実験技能検定試験でも実技試験が実施されますが、化学分析コースの実技試験は国家資格の技能士化学分析)1級よりも難易度が高く設定されており、2時間という時間内で、準備や5つの金属イオンの確認、解答用紙への記入、後片づけの全てを終えなければなりません。テキストを参照することもできないのです。

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今回は、今までの実験で上手く分離・確認できなかった金属イオンの操作を行う学生もいれば、制限時間を考慮して時間配分の確認に重点を置く学生もいました。

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上の写真は、1族を他のグループと分離している様子です。この段階でMさん(左側)もK君(右側)は、銀イオンが含まれていたことを沈殿が生成する反応のスピードや、沈殿粒子の形から推測していました。

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次は、1族を分離した後、2族の沈殿物を生成させ、3族以降のグループと分離をしている様子です。この操作で使用するガスによって、実験室では温泉地に来たようなにおいがします。

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最後の写真は、3族に分類される鉄イオンの分離に成功し、鉄イオンの存在を試薬との反応で確認する様子です。濃赤色と農青色の沈殿物(右側写真)が生じたことから、鉄イオンの存在が確実になりました。このような操作が6族まで続きますが、実験を終えたK君からは、『実験で行った操作を全て覚えてしまえば大丈夫!といった単純なものではなく、操作途中の観察から予測することや、重要度の低い操作は思い切って削除する勇気も必要です。しっかりと対策を練って実技試験に臨みたいです。』と、やる気に満ちた感想が聞かれました。

また、Sさんからは今日のクラス日誌に、「今回の反省点を改善して、いかに効率よくポイントを押さえて操作を進めていけるか・・・頑張ります!」と感想が書かれていました。

化学分析コースは、今日で年内の授業が終了。平日の学科・コースの学生よりも一足先に冬休みに入りますが、平日の仕事は年末まで続きます。年末年始の休暇は身体をしっかり休めて、良い新年を迎えてくださいね!

by あずみ