それぞれの、卒業式までのカウントダウン

卒業式を今週金曜日に控えたこの時期、毎年、日本分析化学専門学校の雰囲気は少し変わります。

教員も学生も、卒業式に向けてそれぞれが準備を行い、その中で、もうすぐ訪れる卒業を実感し、嬉しいような、そしてちょっとしんみりするような、同時に少し厳かな気持ちになるからです。


こちらは教務室の様子。校長がとても緊張した雰囲気で何か書いておられます。

実は、これは卒業証書です。名前の入っていない証書に、丁寧に、心を込めて、一人一人の名前を入れていきます。そうしてはじめて、この証書が目的を持ったモノとして息を吹き込まれるのです。同じ教務室で業務を行っていた私達教職員も、校長の筆の意味を知っている分、少し緊張した面持ちで見守ります。

そして卒業生の名前が書かれた卒業証書は、次は担任の手に渡されます。下の写真で担任のせんぱい先生が行っているのは、卒業生台帳への押印です。卒業証書と、そして学校が保管することになる卒業生名簿とで割印を押すものであり、この印の一致によって卒業の事実が示されることになります。

せんぱい先生は始終真剣な表情で押印しており、その合間に気持ちを聞くと、「紙切れ一枚でしかないけれど、一人一人の学生がこれを手にするために入学し、ここまで頑張ってきたのだと思うと、一人一人のいろいろな学校生活での姿が頭の中に蘇ります。この印は、彼らの努力と思いが詰まったとても重いものだと実感しながら、押しています。」と話していました。担任を経験する度私も感じるこの思い、きっと担任なら皆同じだと思います。そうしたいろんな思いと意味が詰まった証書は、卒業式当日に担任から学生へと手渡されることになります。



さて、ところかわってここは本校2階のとある教室前。

普段はあまり学生が入らない教室から何やら打ち合わせの声が聞こえて来ました。すくろーす先生から、何やら数名の2年生の学生がここで「密談をする」という情報を得たので、それを取材してみることにしました。

中を覗くと、数名の学生が一生懸命に何やら相談しています。

話を聞くと、先日のブログでも紹介した、卒業式後の記念パーティーについて打ち合わせしていたようです。他の卒業生や教員に当日最大限楽しんでもらえるように、とごく一部の学生のみによって企画しているようであり、今日の取材でも風景の撮影はOKでも、詳しい内容の掲載はNG!とのこと。(取材じゃなくても私アビーにもほとんど情報を話してくれませんでした…)それも、彼らはこの記念パーティーが友人たちとの最後の思い出作りになるから精一杯いいものにしたい、という思いからだそうです。

「卒業したらなかなか会えなくなる友達もいますし、この時間は誰もが思い切り楽しんでほしい。だからできるだけたくさんの学生に参加して欲しいんです。皆が行きたい!と思うような呼びかけを考えて、出席を促すのもこのパーティーの計画の大事な部分です。今、色々と考えているところです。期待していていいですよ。」と話してくれたのは、自治会長のTさんです。

こうして、さまざまな思いに包まれながら卒業式までの日々は過ぎていきます。卒様式まであとわずか3日!待ち遠しいような、でも、来てほしくないような・・・そんな空気に包まれた本校の様子でした。


byアビー