白衣デビュー!数年後は…

今日の実験室は、白衣を着た学生で賑わっていました。

 まずは、1年生。
 資源分析化学科と有機テクノロジー学科の1年生が定性分析実験をしていました。白衣は届きたてホヤホヤで、白色も眩しく、袋から出した直後の折り目もしっかり残っています。その真っ白な白衣に袖を通し、早速実験をしている姿を見ると、分析化学者の卵がここに誕生したなと感じました。

 新品で、まだゴワゴワしている白衣を着ながら、初めて行った実験の感想を聞くと、楽しかったという声もある中、思ったような結果が出なかったという学生もおりました。でも、次こそ結果を出してやる!と、リベンジを誓い、次の実験に闘志を燃やしている学生もいました。その熱くなった気持ちを受け止めながらも、「まずはその結果がなぜ起こったのかをよく考えてね。」と少しなだめ、この卵達のこれからの成長に期待しようという気持ちにもなりました。

 その傍ら、2年生は、生命バイオ分析学科と医療からだ高度分析学科の学生が実験をしていました。それぞれの担当の先生から説明を受けながら、真剣に聞いているその後ろ姿は、少し貫禄が出て来たなと感じました。

 先輩として後輩に恥ずかしい姿は見せられないと、感じているのかもしれません。1年生の時よりも、自ら動く意識も高くなり、次に何をしたらいいのかを考えながら実験しています。
 見回って予習ノートを見ると、本人には申し訳ないですが、意外にしっかりと、丁寧に予習ノートを書いてきていたHくん。

 先日、製薬会社から内定を頂き、更に気を引き締めて実験に取り組んでいました。カメラを向けただけで、このドヤ顔。「分かりやすく書くことに気を付けています!」とコメントまでくれました。今年度は、サッカー部のキャプテンとしてもやる気満々なHくんです。恐らく今後もブログに登場する頻度が高くなるのではないかと思われます。

 そして、最後に4年生。
 医療からだ高度分析学科は4年制で、医療や医薬品にかかわる仕事に就くことや大学院への進学などをそれぞれ目標にして、日々勉強や実験に取り組んでいます。今日は卒業研究のため、朝から各テーマの実験を行っていました。

 この写真は、ある実験装置で処理をしていたサンプルが、あと数分で終了するため、少し待っているところです。確かに仲の良い4人ですが、敢えて並ばせた訳でもありません。たまたま並んだところを私に撮られてしまったという方が正しいです。
4年目を迎え、その姿からは余裕を感じますが、まだまだ勉強中です。実験の間に、何か読んでいるなと、Yくんに近づいてみると、使用する試薬のMSDSを確認していました。

 MSDSとは、化学物質安全性データシートと言われるもので、その試薬の特性や危険性など、扱う上で注意すべきことが書かれています。本校では、実験前に必ずMSDSを確認してから行うようにしています。安全に実験を行う上でも、正しい情報を得ることは重要です。少しニヤニヤしながら読んでいるように見えますが、これは悪魔でカメラを向けたからです。本人のためにも、ここで弁解しておきますね。

 そして、実験の最後には、必ず実験室の掃除をします。当然と言えば当然ですが、これも安全に実験室を使うためにも、次の人が気持ちよく使えるためにも必要なことです。4年目となれば、掃除をすることが体に染みついているようです。

 真っ白な白衣を着た1年生から、貫禄も出てきた4年生まで、それぞれに目の前の目標は違いますが、いずれは分析化学者として社会で活躍してくれることと思います。その時を思い浮かべながら、明日からも学生と接し、少しでもサポートしていきたいと思います。

 最後に、明日1年生は一泊オリエンテーションに行きます。レクリエーションなどを通して、交友関係を深めてもらいたいと思います。また、このブログでもその様子が紹介されると思いますので、楽しみにお待ち下さい。

By ぽてと